過去ログ - 男「自分が死ぬ可能性が見えるようになった」
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177:すみません、もう少しお付き合いください〈ペコリ[saga]
2012/05/17(木) 22:48:53.96 ID:0cAsfqNDO


男「な、んのつもりだ……あ、がぁ……」


 狐神はその凶悪な大顎を開き、彼女に取ってゆで卵の大きさにも等しい俺の頭に食らい付こうとした。


 しかし、俺の残った腕を突き出すというミジンコにも等しい抵抗により、命は長らえたが両腕は無くなった。


 結果的に死ななかったが、後の人生は誰かに迷惑を掛けながら生きていく事が確定する。


 それよりも……


男「答えろ狐神、これはどういうことだ!!」


 俺の声に反応して狐神はいつもの幼さを残す少女の姿ではなく、着物を着くずした遊女の姿に変わり、いやらしく笑みを浮かべた。


狐神「見て分からぬか? いえ、もうこんなふざけた喋り方はしなくていいのよねぇ……。“裏切ったのよ、貴方を”」


 クスクスと笑いながら、狐神は芋虫の様にうつ伏せになる俺の頭を踏み躙る。

狐神「ねぇ、おかしいと思わない? いえ、そもそも最初から可笑しい話よね」

男「……どういう意味だ?」


狐神「そのままの意味よ。笑い話にもならない、お金を払う気にもならない、馬鹿らしい値段のチケットを買って聞きに行く気にもならない。とても、とてもくだらない話」


狐神「私の自慰的物語に付き合って、自身を滅亡に追い込んでしまった。哀れな貴方の話よ、男。貴方は私の崇高なるエピローグを迎えさせてくれる生贄(カギ)なの」


男「意味が解んねぇんだよ狐神ぃいいいい!!!! 貴様の目的はなんだ!!」

狐神「はぁ……滑稽ね、男。貴方は今とても絶望を見せつけられているにも関わらず、まだ何も諦めていない。そんな目をしてる」


狐神「私は好きよ? 殺す気すら沸かなくなりそうね。そんな貴方には特別に教えてあげる」









狐神「私の目的は《今世界の神々を統べる者、世界の妖怪を統べる者を殺し、混じり物が差別されない世界を創る。例え――









 全ての種族を殺してしまっても》」


 狐神は俺の額に触れた。


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