過去ログ - とある主人公たちのハーレムルート
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18:蒼穹の内側(後)[saga]
2012/01/02(月) 23:58:48.26 ID:Ct7sawydo
 太陽は頂点から摩天楼に顎を載せるほどに時は経ったが空は相変わらずに青い。
 突き抜ける蒼さが宇宙にまで届きそうで道行く若者たちの心を開放している。
 健康的な生活とはこういう天気の下で大きく背を伸ばすことであって、色欲に塗れることではない、はずである。

 全裸のまま拘束されていた浜面仕上は数時間ぶりに両手足の手錠を外された。微妙に硬直した筋肉と乾いたままの喉を癒すこともできないまま
裸体を隠そうともしない麦野沈利と滝壺理后に無理矢理浴室に連れ込まれた。
 暗部組織アイテムのアジトのひとつだったこのマンションは家庭用として考えても相当に贅沢な間取りをしており、浴室も過剰と言えるほどに広い。
単純に言えば三人の男女が同じ空間にいても十二分なほどに広いのだ。
 長身な浜面は普通の浴槽では充分手足を伸ばすことはできないのだがここの浴室であればそれは可能である。
 窮屈にはなるがあと二人入ることも不可能ではない。
 そして洗い場もそれに匹敵するほどの面積がある。

 正直、学生には過剰な設備だ。
 ホテルの浴場に匹敵する。

 学園都市の過剰な免疫組織であり暗殺部隊であったアイテムの福利厚生がそれなりに立派だったということなのだが、この部屋の維持費を稼ぐだけでも
浜面は目眩がすることがある。
 他のアジトは処分したし超能力者と大能力者の奨学金を考えればさほどの贅沢でもないのだが、いくら世紀末帝王HAMADURAと云えども所詮彼は無能力者の
チンピラ。思考できる金額が二人の少女とは隔世と言えるほど異なっていた。

 現状彼はただのヒモである。
 確かに無能力者でチンピラでサル顔で「爆ぜろ」「パパの睾丸から人生やり直せ」などと某ツンツン頭に非道いことを言われまくっているダメ男で果報者ではある。
 しかしそれでも男なのであって現状には満足していない。出来ることならば二人の少女もこれからできるであろう家庭も自分の稼ぎで養いたいのだ。
 そのためにろくに通ってなかった学校に通い始めて無事卒業するために補習もガンガン受けて、更には大型二種やクレーン車や危険物処理者の試験を受けまくっているのである。
(鍵開けのスキルを生かした職業で自立したいという目標はあるが、建設関連の資格を持っていれば確実に仕事が入ってくる。毎日のように研究所が設立され廃棄される学園都市の事情を考えると妥当な選択だろう)

 浜面は浜面で必死に考えているのだ。

 しかしながらこの瞬間だけはそのような現実的な考え方は完全に彼の脳裏から失われていた。

 この広すぎる浴場を利用した二人の少女の愛撫に身も心も蕩けそうになっていたからだ。

 FRPの暖かな床に麦野が髪も纏めぬままに寝転がっている。その上に被せるように滝壺が体を重ねている。
 だが麦野の顔は浜面の視線にはない。
 何故なら。

(まじぃ! めちゃくちゃ気持ちいいけどンなこと言えねぇ!)

 くぐり椅子と言われる「口」型の、上面の中央が大きく欠けた椅子に座った浜面の股の下、椅子の中に麦野が頭を突っ込んでいる。
 そして睾丸から蟻の門渡りと呼ばれる部分を経由した排泄口である肛門まで、その全てに舌を這わせて舐めとっているのだ。
 これまで一度もされたこともない経験を、意識過剰なほどの自尊心の塊の麦野が何の躊躇いも見せずに行なっている。
 男の排泄器という意味ではペニスも一緒なのだが然しながら受ける側の浜面の心理には大きな違いがあった。


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