過去ログ - とある主人公たちのハーレムルート
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23:蒼穹の内側(後)[saga]
2012/01/03(火) 00:04:42.94 ID:WCYw4bHto
「いや、そこはダメ!」

 滝壺の指が麦野の紅珠に触れる。弾いて嬲る。鮮烈な快感が脊髄を断ち割り脳天まで直撃しちぎれそうな肛門括約筋の痛みが苦痛ではなくなってくる。
 ずどん、と全体重をS字結腸で感じる喜び。浜面の巨大なペニスを全て受け入れる快感。喜びが形となって肛門粘膜がやわやわと波打って浜面を刺激する。
 熱い肉で埋めつくされる下腹部の痛み。それなのに妖炎が瞼の裏に見え隠れする。
 肛門性交に次第に慣れてきた女の体を淫乱と定義するのであれば麦野はまさにそれだった。

「いや、はんっ、ああんっ、あっ……」

 喘ぎながら麦野は幼女のように泣きじゃくる。痛み苦しみ快楽恐怖驚愕怯え嗜虐被虐希望絶望。全ての感情が混沌とひとつになって溢れ出している。
自分だけの認識が書き換えられ、麦野は強くなり脆くなる。

「なんかすげぇ、言葉になんないけどめちゃくちゃすげぇ」

 語彙不足を露呈しながらも浜面は興奮を隠せない。滝壺もそうだ。その乳首は痛いほど勃起していて紅に染まる麦野の背中に押し付けられていた。

 ペニスをずるずると引き出す感覚は排泄に似ている。何かを出すという行為には必ず快楽が伴う。そうでなければ壊れてしまうほど生命は脆い。
 一方、ペニスを受け入れる感覚は快楽というより拷問に近い。圧倒的だ。圧倒的すぎて口から内臓がすべて飛び出してしまいそうになる。死の甘美さに似ている。
 二つの方向から光が指すことでくっきりと「生」のシルエットが浮かび上がるのを麦野は感じる。

 そうしている間にも滝壺の指は止まらない。いつまでもこんこんと湧いてくる女液をすべて掻き出そうと縦横に狭い膣の中を駆け回っている。
 その行為が余計に淫蜜を吐き出させているというのに。

 二人に同時に責められるという、この三人ではよくあるシチュエーションに三人の理性が蝕まれる。どこまでも進化する欲望に皆身を任せる。
 まだ知らない自分が選ばれていく、そんな印象を脳裏に浮かべながら麦野が長い髪を振り乱した。

 浜面は卑屈な敗北感を覚える。完全に麦野を支配しているのに逆に支配されているように思えて仕方がない。しかしそれは急激に反転し、
 この完璧な女を支配しているのは自分だという傲慢さが顔を出す。

「そんなにケツが気持ちいいのかよ、沈利」

 狂ったように泣き乱れる麦野に浜面は興奮を隠さない。一瞬だけ悲しそうな顔をした麦野だったが、浜面の言葉に素直に答える。

「気持ちいいよ。もう何もかもわかんなくなっちゃうぐらいに気持ちいい」

 わずかばかりの理性の中で麦野は一体何を考えたのか。素直になれてしまったという浜面と違った敗北感に麦野は微笑んだ。
 実際問題として、やはり膣で受け入れたほうが快楽は勝る。本来の機能ではないのだから当然だ。
 しかしそんなことはどうでもいいぐらいに興奮していて体の中を木霊している。

「素直になったね、しずり――ほら、こんなに濡れてるよ?」

 淫液に塗れた指を掲げ、滝壺が麦野の口に押し付けると麦野は嫌がる素振りも見せずにその指を舐めとる。生臭い自分の体液なのにそれを受け入れている。

「うっ、またケツが締まってるぞ、沈利!」

 麦野の意識は混濁している。嬌声を上げていることはわかる。指をしゃぶっているのもわかる。排泄口で愛しい男を受け入れていることが一番分かる。
強烈な杭打ちに全身の細胞が歓喜の歌を歌っていることを理解する。淫靡な電流に身を任せ喘ぎ声を上げている自分が幸せだと感じている。

「ねぇ、沈利? 何処がいいの? 何処が気持ちいいの?」

 麦野の口から指を引き抜いた滝壺が問う。結果なんてわかっている。それでも言葉に出させる。
 麦野は抵抗できない。

 肉体も精神も全てが支配されている。快楽の奴隷――否、浜面仕上の奴隷なのだ。自覚したのは何時からだろう。日常でも出来るだけしおらしくしようとしていた。
素直に甘えたいと思っていた。でも傲慢な自分の殻を外すことができずに今でも暴力的になってしまう。
 その分だけ、夜は乱れた。夜は甘えた。
 今も同じ。自分はアナタのものだよと思いっきり宣言したい。

 ボロボロと泣き崩れながら直腸で感じていると告げた。

「お尻――おしりがいっぱいで気持ちいいの――」

 晒し者のような自分。違う。晒しているのだ。こんな淫らでどうしようもない女だけどあなたのことが好きですと告げているのだ。
 浜面が腹筋で上半身を起こす。泣き崩れた麦野を捕まえて思いっきり唇を重ねる。
 嬉しそうに微笑んだあと、麦野がそっと目を閉じた。

「好きです――」

 倒錯的な性交の中で心だけは純真に麦野沈利は浜面に告白する。



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