過去ログ - 「そっか、幸せだったのか。インデックス」
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787:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国)[saga]
2012/09/08(土) 21:00:55.60 ID:NUiEaSKAO


美琴は思い出す。カエル顔のお医者さんの話を、症状を抑える薬だと言っていた言葉を。

単なる鎮痛剤だと思っていたがあの医師が非科学〈オカルト〉についても理解していたとしたら、このような事態を想定していたら、あの薬が只の鎮痛剤である訳がない。

『首輪』を維持する程度の魔力を残し、他の魔術を行使できないように抑制する。あの医師ならやってのけても不思議ではない。

事態が変転しなければもっと楽にインデックスの『首輪』の解除が出来たのではないかと思う。

それで美琴が感じていた違和感も理解できる。

上条達の排除に魔力を傾け『首輪』の自動再生が遅々として進まない。魔力を充分に精製できないもどかしさがより激しい攻勢に繋がる。

神裂の突撃により三つ同時に魔術を使用せねばならなくなり、魔力が枯渇してしまったのだろう。

再びぐらりと揺れるインデックス。

「再計算……終了。現状の……魔力精製量……では敵性人物……全員……の撃破は……不可能。最優先……事項『書庫』の……保全……のうえで最も……危険……度の高い……因子を選出。……結果『上条……当麻』。『上条当麻』だけは……排除しな……ければ『書庫』の……安全を確保……できないと……結論」

途切れ途切れに言葉が流れる。

今度はギギギと軋む音が聞こえそうな機械的な動きでインデックスは体を持ち直し上条へと向き合う。

『書庫』の保護。10万3000冊の魔導書。それを守るための防御システム、『自動書記』。最大の脅威は魔術を打ち消してしまう上条の右手、『幻想殺し〈イマジンブレイカー〉』。上条の右手によって魔術で構成された防壁は破壊され『書庫』は丸裸にされてしまう。

実際には上条を撃破できたとしても『書庫』の安全を確保できるとは限らない。

しかし未知の脅威は『自動書記』の計算をも狂わす。いや『自動書記』に課せられた使命を忠実に最後まで果たそうとしているだけである。




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