過去ログ - 式「誰だ、オマエ」  太子「聖徳太子です」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大分県)[sage saga]
2012/01/20(金) 17:02:04.50 ID:yZsBHn1k0
見上げた空は赤く、まだ日は沈んでいない。誰かと居た思い出の場所。
紅く染まった教室には二人だけ。部屋は二つ。一人として同じ人間はいない。だけど話していることは同じ。
共に居ることを望み、決別を告げたあの教室。あれは何時で、誰なのか。思い出すことができない。













見たくも無い夢を見せられたせいか、気分は最高に悪い。このまま眠ってしまいたいが、体が言うことをきかない。
どうやら四肢はあるらしい。感覚は虚ろだが、少しすれば動けるだろう。
世界の跳躍とやらは一応成功したのか。が、魔術師ならもっとマトモにやれ。

式「痛っ、何でオレがこんな面倒なことしなきゃならないんだ」

立ち上がるだけでも全身に痛みが走る。悪態をつきたいが、無駄に体を痛めつける気力は無い。
別の世界とやらに来た反動か、体はいたる所にガタツキがある。しかし動く分には支障はない。
辺りを探る。ある程度手入れのされた植物に囲まれ、遠くからは人の気配と車の音がする。
聖徳太子の居た時代に車は無い。つまりアレが居たのとは違う別の世界にいるらしい。
大層なことをやっておいて失敗か。

式「トウコのやつ、あとで覚えてろよ」

どうやらここは公園らしい。日も落ちかけて、辺りに人はいない。ふと、足元にある物体に目を向ける。
地面からジャージが生えている。
正確には手足が地面に埋まった男が白目をむいてえびぞっている。
正直関わりたくないが、唯一の情報源なので起こすしかない。

式「おい、起きろ」

返事は無い。呼吸はしている。・・・何故かわからないが、コレに触りたくない。
辺りを探索したいが、勝手に動かれてはぐれるのは困る。仕方が無い。起きるまで待つか。


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