過去ログ - 式「誰だ、オマエ」 太子「聖徳太子です」
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(大分県)
[saga]
2012/02/11(土) 20:03:10.05 ID:P4oDZmcN0
変な夢を見ていた気がするが、どんな内容だったか思い出すことができない。
多分思い出さない方が幸せだろう。それにしてもこんなに早く目が覚めるなんて珍しい。
時刻はまだ6時半。今日は学校も休みだしもう少し―――
悠長に寝ている場合ではない。慌てて飛び起きる。目が覚めたのは見知らぬ部屋
そういえば橙子のバカに別の世界に跳ばされていたんだった。
昨日の出来事を思い出そうとするが、シオンという女に会ったこと以外の記憶が虚ろでよく思い出せない。
ただ一つ言えることは、この部屋には行っていないことだけだ。
式「どこだここは」
辺りを見回してもここが何処か判る手がかりになりそうなものは無い。
それに昨日着ていた服ではなく、知らない服を着せられている。持ってきた物が有るか確認する。
どうやら持ち物は全て取り上げられたらしい。さて、どうしたものか。
謎の木片の入った封筒を手がかりに進んでいるが、それを奪われてしまうとは。
あの封筒を取り戻さなければならないが、アテは無い。それ以前に丸腰ではどうしようもない。
式「ま、縛られてないだけあの時よりマシか」
ベッドに身を投げ出し今後の方針を模索する。しばらく考えてみるものの、良い案が浮かばない。
何も知らない場所を一人で行動することはそれなりの危険が伴う。
昨日だってこの世界に跳ばされたことがすぐにこちらの人間に見つかってしまった。無闇に動くのは得策とは言えないか。
そもそも一緒に運ばれていたアイツは無事なのだろうか。
「おはようございます。よくお眠りになられましたか」
ドアの方角から声がする。いつの間に入ってきていたのか、メイド服を着た女がドアの近くに立っている。
女は暗がりに立っているせいか、ここからでは表情が読み取れない。
女はまるで無機物のようで、一見すると置物のように見える。動く気配が全く無い。
式「お前は誰だ」
「ここは遠野の屋敷です。私はこの家の使用人、翡翠と申します。シオン様は昨夜の内に帰られました」
事務的な口調で答える女。あっさりと答えが返ってきたことは以外だった。
しかしその声に感情というものが感じられない。女はこちらに近づいてくる。
その体は小さく、顔つきは年下の少女のような感じをしている。
翡翠「遠野家当主、秋葉様より言伝を預かっております。
”昨夜のことは聞いております。話がありますので起きたらいらして下さい”。以上です」
式「昨日のことって、あんたらシオンの仲間?」
翡翠「私共の当主とシオン様は知り合いです。あなた方のことはシオン様より伺っております」
シオン。確か昨日この名前の女と会ったはず。路地裏で何か話しをした後、どこかに向かっていたはずだ。
式「昨日は確か、路地裏でシオン達と会って、地下を通って・・・」
翡翠「地下の研究所に着いて、そのまま倒れられたそうです」
思い出した。地下を抜けた後すぐに倒れてしまったんだっけ。
だが研究所で倒れた事とこの部屋で起きた事との接点が見つからない。
こちらの考えを察したのか、女は
翡翠「この屋敷は昨晩倒れられた研究所の地上に位置しております。誠に勝手ながらここに運ばせていただきました」
と付け加えた。
異変とやらが起きているのに丸腰の私を拘束していないところを見ると、シオンの知り合いというのは本当のようだ。
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