過去ログ - 一方通行「あァ?魔法少女だァ?」
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]
2012/01/15(日) 16:14:46.53 ID:cy5OwnFe0
ほむら「その言葉、本気なのね?」
一方通行は思った。
1万人近くの妹達のことを、その源泉たる御坂美琴のことを、学園都市の陰謀から救い出した番外固体のことを、そして打ち止めのことを。
ちょうど目の前にいる魔法少女と同年代の、守るべき存在の全てを。
このガキは言っていた。『インキュベーターは少女を狙って契約する』と。
なら簡単だ。どのミサカにも、奴と契約させねェ。全てのミサカの誰一人、祈りの対価に絶望を払わせたりはしねェ。怪物にさせたりなンてしねェ。
一方通行(それが――俺の、これからの戦いだ)
一方通行は、隣のミサカ19140号を、右腕で抱き寄せた。
コイツも、全てのミサカも。絶対に守ってみせる。
一方通行「あァ、本気だ。絶対に奴らの好きなよォにはさせねェ」
ほむら「話が分かって助かるわ。」
ほむら(ここまでの話を、この男は初めて分かってくれた。
彼の手を借りることができれば――きっと、運命を変えられる)
ほむら「その為に、手を貸してほしいの。貴方の力を借りたい。」
一方通行「どォしろってンだよ」
ほむら「インキュベーターの目的を阻止する。その点で、貴方と私の利害は一致しているわ。
私は奴らの正体も企みも、全て知っている。知っていてなお、私一人では止められなかった。
だから、貴方の力を借りたいの」
一方通行(ここに居るのがあのヒーローだったら、そンな話は確実にお断りだろォな。
協力なんてしねェで、このガキも救われるべき対象に含まれてるに違いねェ。アイツが一人で全部背負い込んで、この俺から1万人近くの妹達を救ったように、
全ての魔法少女を救って見せてくれるのかもしれねェ。
それが出来るなら、そうするだけの資格があるなら、俺もあんなヒーローになれンだろォな。
カッコよすぎるぜ。正直、嫉妬するほど憧れる。俺には正直、合わねぇ)
ほむら(この男の力で、本当に運命を変えられるなら)
ほむら「全て片付いたら、どんなお礼だってする。
どんな目に遭ってもいい。汚されてもいい。
貴方が望む事なら、後で何だってする」
一方通行(このガキ――そうまで自分を犠牲にしてまで、守りたいモノがあるンだな。
俺と同じ。否、俺よりもきっと正しい正義なンだろォな。
俺がやってることは、ただの罪滅ぼしなンだからよォ)
ミサカ19140号「一方通行はそんな事しません。汚すのなら是非、このミサカを……と、ミサカは目を潤ませながら一方通行に熱い眼差しを」
一方通行「黙れクソガキ」
一方通行は、肩から回している手でミサカ19140号の口を押さえつけた。
ミサカ19140号「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!っふぇみふぁふぁわぁ〜〜〜」
口を塞がれてなお語尾をおうとする、頑張るミサカ19140号であった。
ほむら「黙ってないで答えて。手を貸してくれるの?くれないの?」
一方通行「……どんなお礼でもするンだな?どんな目に遭う覚悟もあるンだな?」
ほむら「ええ。本気よ」
一方通行「あの金髪のガキみてェに、お友達ゴッコはやらねェぞ。お前が俺の力を利用したいってンなら、俺もお前の情報を利用させてもらう。
それに、お前にはお前の守りたいモノがあるように、俺には俺の守りたいモノがある。
同時にピンチに陥ったとしたら、真っ先に見捨てるのは、お前ら魔法少女だ」
ほむら「それでいいわ。私だって、まどか以外の全てを見捨てて戦ってきた。どんな罪を重ねても。
私と貴方との協力関係は、そういう位置づけが相応しい」
一方通行「……いいぜ、交渉成立だ。手を貸してヤンヨ――暁美ほむら」
一方通行は開いている左手を差し出し、暁美ほむらと手を結んだ。
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