13: ◆bR/Hsa44HA
2012/01/14(土) 22:56:23.09 ID:karAz71a0
―四日後―
足の傷もほぼ癒えて来ていたころ。
米は人間とは違い傷に関しては癒えるのは早い。
普通の擦り傷であれば、30分もあればほぼ直る。
「だいぶ良くなったみたいだな」
玄米がニコリと笑って言う。
「お蔭様でね、あのままだったら死んでいたさ」
「だが、安心してもいられない」
玄米が突然神妙な口ぶりで言う。
とても悪い報告なのは間違いなさそうだ。
「セシウムと呼ばれるものが大量に表れてきている」
「セシウム…?」
聞きなれない単語だった、少なくとも害虫ではなさそうだ。
「この家の付近でも目撃されている、福島原発というところから発生しているようだ」
玄米が上の方にあるテレビを見上げた。
『セシウムは、米、野菜などの農産物を汚染することが分かっています…農家の方は…』
「お…汚染だって……ッ?!」
「ここもじきに電気が止まるだろう、そうしたら移動しなきゃならなくなるぞ」
「そういえば農家の奴らもまだ……」
「もう死んだと考えるのが妥当かもしれない、早く傷は治しておけよ」
玄米はそういうと陽気な顔に戻って自分のテントに戻って行った。
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