120: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:42:37.10 ID:bIt6DJVy0
「綾乃〜、ご飯よ。降りてきなさい〜」
「あ、は〜い」
121: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:43:40.27 ID:bIt6DJVy0
「あ、綾乃ちゃん・・・大丈夫なん?」
「ん? なにが?」
122: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:44:23.93 ID:bIt6DJVy0
冬休みまで後何日か、そんな朝の事だった。
千歳には、私が推薦の話を保留している事をやすやすと見抜かれてしまった。
やっぱりこの子は私の事を良く見ているな、と感じてしまう。
123: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:45:09.70 ID:bIt6DJVy0
それなのに、まだ歳納京子の進学先について、私は何も知らなかった。
たった一言「もう決まった?」と聞けば良いだけなのに、言い出せない。
意識しすぎているのは分かっている。
でも、もし、船見さんの名前が出て来たら。
124: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:45:40.75 ID:bIt6DJVy0
▼
125: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:46:48.24 ID:bIt6DJVy0
(緊張して、つい早く来すぎちゃったな)
(まだ約束の時間まで、1時間近くあるわ・・・。)
126: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:47:47.71 ID:bIt6DJVy0
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127: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:48:50.92 ID:bIt6DJVy0
「ごめん綾乃〜、待った?」
「ごめんね、こいつがトイレで遅くなっちゃってさ」
128: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:49:23.68 ID:bIt6DJVy0
そうだ。
私はこれから二人と一緒に映画館へ向かうのだ。
とりあえず、遅れないように二人の後ろをついて歩かなきゃいけない。
129: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:50:15.52 ID:bIt6DJVy0
こういうシーンは容易に想像できたはずなのにしなかったのは、私が都合の良いように解釈していただけ。
去年と比べて、歳納京子とはより親しくなれた気がしてたから。
歳納京子は、二人で来るとは言わなかったから。
130: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 23:50:54.44 ID:bIt6DJVy0
「・・・っ!」
辛い、と意識した途端に、私の頬を伝って一粒の雫が落ちた。
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