過去ログ - 綾乃「好き。」
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249: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:15:26.30 ID:vwUxP9/A0

「ねえ、綾乃ちゃん」

「何かしら?」

以下略



250: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:16:32.68 ID:vwUxP9/A0

「あんなあ、今日は髪、結わないん?」

「え? ちゃんと結んできたはず・・・ってあれっ、ない?」

以下略



251: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:17:20.18 ID:vwUxP9/A0

「あの、これを」

私の前に差し出された手のひらには、見覚えのある髪留めが乗っていた。
そう、たぶん今朝の私が靴を履きながら片手で身に付けたものに違いなかった。
以下略



252: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:18:28.25 ID:vwUxP9/A0

「綾乃ちゃん、それ付けたげるで〜」

「ん。じゃあ、お願いするわ」

以下略



253: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:19:18.05 ID:vwUxP9/A0

「あぁもう〜!朝からほんっっと、ぐだぐだじゃないの・・・今日は卒業式なのに!」

「うん、卒業式。なんやなぁ・・・」

以下略



254: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:21:33.48 ID:vwUxP9/A0





以下略



255: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:23:40.59 ID:vwUxP9/A0

『在校生、送辞。2年4組、古谷向日葵』

『はいっ』

以下略



256: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:24:49.05 ID:vwUxP9/A0

上着のポケットに入れたはずの紙切れを探るも、有るべき場所にそれが無かった。
念のため、別のポケットを調べてみても、やはり無い。
まさか、教室に置いて来てしまったのだろうか?
それとも廊下に落としたとか?
以下略



257: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:25:30.22 ID:vwUxP9/A0

クラスメイトから手渡されたのは、四つ折にされた白い紙。
それは、今まさに私が必要としていた、答辞のカンペだった。
驚いて千歳にアイコンタクトを送ると、彼女はウインクをして見せた。

以下略



258: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:26:11.22 ID:vwUxP9/A0

緊張の糸は既にほどけた。
立ち上がり、一拍置いて周囲を見渡してみる。
私に向けられた瞳のなかには、船見さんや千歳、そして歳納京子の姿もあった。
私は軽く微笑む表情を作り背筋を伸ばす。
以下略



259: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/18(水) 03:26:56.20 ID:vwUxP9/A0

最後のホームルームが終わり人のまばらな教室内を、私はぼーっと眺めていた。

なんだか、現実味がなかった。
少なくとも、今日でこの教室にいるのは最後という気分にはほど遠い。
以下略



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