311: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:40:51.50 ID:0pJSZQGw0
「す、好きな人から貰ったものだし・・・」
「う・・・は、恥ずかしい事言うわね・・・」
312: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:41:50.84 ID:0pJSZQGw0
「いやあ。同じクラスになった時は気付かなかったんだけど、髪切ったのがきっかけで思い出したんだ。わたしたち、ずっと前にも会った事あるよって」
「えっと・・・もしかして、それは生徒会室で?」
313: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:42:51.84 ID:0pJSZQGw0
雑談をしながら歩く間に、前方に目立つ白い看板が見えてきていた。
そこで待つ二人が手を振る姿を見て、京子は走り出す。
京子につられて、私も追い掛ける。
314: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:44:30.01 ID:0pJSZQGw0
「まさか、またこの四人が揃うとはね」
新しい机と椅子の手触りを確かめていると、船見さんがぽつりとそんな言葉をこぼした。
315: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:45:43.38 ID:0pJSZQGw0
なんだか中学生活そのまんまだね、と船見さんが呟いて、確かにそうねと私は微笑みを返す。
一つ変わった事といえば、京子との関係ぐらいだ。
船見さんは今まで通り京子のだらしない所に突っ込みを入れたり、過剰なスキンシップに注意したりしている。
316: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:46:21.80 ID:0pJSZQGw0
「いやあ、みんな合格でホント良かったよ〜」
「綾乃と千歳はともかく、京子が合格出来たのは奇跡じゃない?」
317: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:47:06.04 ID:0pJSZQGw0
結果的に四人全員が無事、八森高校に合格したことになる。
試験の点数は公表されていないけど、私自身はかなりギリギリだったと思う。
試験日に事故で受けられず期間が空いた分、おそらく問題が難しくなっていたのだろう。
公平を期すためだと分かっていたとはいえ、問題用紙を見た時は愕然としたものだった。
318: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:47:53.15 ID:0pJSZQGw0
あの時、お守りを渡しておいて正解だったのかな。
そう前向きに考えれば足を骨折した事も少し報われる、そんな気がした。
「な、なんだよ綾乃。わたしの顔に何かついてる?」
319: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:49:30.44 ID:0pJSZQGw0
▼
320: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:50:42.95 ID:0pJSZQGw0
「キャ〜〜! 京子先輩、すごいですぅ! 私もいつか、結衣先輩と・・・うふふ、うふふふふふ・・・」
「わぁぁ・・・すごいよぉ。杉浦先輩と京子ちゃんってやっぱり仲が良いお友達同士だったんだねぇ」
321: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:51:49.20 ID:0pJSZQGw0
「あ、綾乃ちゃん・・・歳納さん・・・。極楽浄土が見えて来たで・・・。うち、もう何も、思い残す事は・・・ガクッ」
「千歳ぇーーーーッ!!」
335Res/210.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。