47: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:14:54.84 ID:bIt6DJVy0
彼女はもう片方の手も伸ばして、私を引き留めようとしている。
この状況で、この仕草。私はみるみるうちに力が抜けて行くのを感じた。
「え、や、ちょっ・・・歳納、京子ぉ・・・」
「綾乃、ここにいてよ・・・わたしが寝るまででいいからぁ」
「もう・・・仕方ないわね。寝るまでの間だけなんだからねっ」
私には思っている事と反対の言葉を口にしてしまう呪いが掛かっているようだ。
本当は、このままずっと手を握っていたいのに。
勇気を出して、私の両手を彼女の弱々しい指に重ねる。
ベッドに寄りかかり、さながら祈りのような姿勢のまま私も少し目を閉じた。
・
・
・
・
・
335Res/210.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。