5: ◆eZUHOxTppE
2012/01/15(日) 20:11:18.66 ID:bIt6DJVy0
それは、始業式が終わって通常の授業が始まった先週の事がきっかけだった。
その日の放課後、私が茶道室へ向かったのはいつものようにプリント提出を忘れた歳納京子を注意するためだった。
「一緒に行くでー」と頬を上気させて立ち上がる千歳を止めたのは、いつもの私の強がりではあったが、多くの書類を机に積んでいる彼女の作業の邪魔をしたくない、と思ったせいもある。
だから今回は一人だ。千歳の支援はない。
出来るだけ、自然に。そう思いながら勢いをつけて襖を開ける。
「としのーきょーこー!・・・って、あれ?」
茶道室には誰の姿もなかった。
鍵は開いているのに、彼女らの荷物はない。
たぶん、鍵を掛け忘れて帰ったのだろう。不用心なことだ。
一気にやる気が削がれてその場を後にしかけたが、とあるモノが目に入り私は足を止める。
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