78:にゃんこ[saga]
2012/02/02(木) 19:42:56.19 ID:sR4KlcE40
「純ちゃんもよく見つけたよな、こんなレポート。
上手い具合に私達の今の状況とそっくりな事が書いてあるじゃんか。
こりゃ、この実験の内容を知らない人が見たら信じちゃうよ。
だから、澪達には見せないでくれよな。
私と梓だからよかったけど、澪と唯なんかは本気で信じちゃいそうだからさ」
「はい! だから、梓と律先輩を呼んだんです!
期待通りの反応を頂き、ありがとうございます!」
純ちゃんが嬉しそうにピースをしながら笑う。
なるほど。純ちゃんも冗談を言う相手をちゃんと選んでるんだな。
残ったメンバーの中では、憂ちゃんとムギは半信半疑ながら信じかけそうだし、
和に至っては「そうなんだ。それじゃ私、生徒会室に行くね」とか真顔で言いそうだ。
そうなると、純ちゃんがこのネタを使えるのは、私と梓しか居なくなるよな。
「もー……、純ったら変な事にばっかり夢中になるんだから……。
律先輩も純の変な話に乗っからないで下さいよ……。
純が調子に乗るじゃないですか」
言ってから、純ちゃんに向けて梓が頬を膨らませる。
何だ。梓の奴、私達以外にもそんな顔が見せられるんじゃないか……。
拗ねたり、怒ったりも出来るんじゃないか……。
よかった……。
いつの間にか私は軽く微笑んでいた。
その私の表情に気付いたらしく、純ちゃんが悪びれた様子もなく微笑んだ。
「えー、いいじゃん。
これで梓もちょっと気が晴れたでしょ?」
「えっ……?」
驚いた感じで梓が呟く。
瞬間、「隙あり!」と言いながら、純ちゃんが梓の頭を強く撫でた。
撫でられるのが気持ちいいのか、梓はしばらく目を細める。
数秒後、私に見られてる事に気付いたらしく、梓は恥ずかしそうに純ちゃんの手を払った。
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