過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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8: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2012/01/19(木) 04:20:36.11 ID:QjgwlDIYo
ワルキューレ「か……えせ……」

うわごとのように、彼女の唇が力なく動いた。

ワルキューレ「私の……力……かえし……て……」

地に頭を擦り付けるような姿勢での懇願に、堕女神は黙って、怒りを孕んだ視線を向ける。
彼女がここまで分かりやすく敵意を露わにするのを、勇者は見た事が無い。

堕女神「寒さに凍え、怯えながら省みなさい。……この城の門をくぐった時、全ての希望を捨てておくべきでしたね」

底冷えのする言い方で返し、傍らの淫魔二人に、ワルキューレを移送するよう命じる。
引きずられるように消えていく彼女に、最後まで、睨みつけるような視線を向けていた。


勇者「怖いなぁ、お前」

堕女神「…申し訳ありません。つい……頭に血が上ってしまって」

勇者「いや、俺はいいんだけどさ」

堕女神「それより、何故あのような事を?……本心ではないのでしょう?」

勇者「何の事だ?」

堕女神「先ほどの掛け合いです。例え敵の間諜でも、あのような二択を迫る方ではないでしょう、陛下は」

勇者「……一度、思いっきり『悪役の演技』に陶酔してみたくて。いやぁ、まさか唾まで吐かれるとは。感動したよ」

堕女神「………」

勇者「いいよね、こういうの。なんかもう、いかにも悪役っぽくてちょっと我ながら興奮したよ」

堕女神「……………っ」

勇者「おい、引くなよ!!」


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