過去ログ - とある白虹の空間座標(モノクローム)
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作者
◆K.en6VW1nc
[saga]
2012/01/22(日) 00:10:24.01 ID:fjIUU0KAO
〜8月7日〜
御坂「あっ……」
結標「――子……」
白井「……の――」
御坂「(あの二人、また……)」
完全なる知性主義(グノーシズム)との決戦より一ヶ月後の織女星祭。空中庭園でのBBQパーティー。
『I LOVE KAZARI』などと巫山戯けた大玉花火を打ち上げた垣根帝督を全員で袋叩きにした後……
御坂は見た。ガーデンにかかるアーチの上にて、月をバックに影絵を描く二人の空間系能力者を。
御坂「(何でだろう……何だか、すごくイヤなカンジ……)」
目視出来る程度の距離からでは二人が何を語らい、通じ合わせているかまでは流石にわからない。
だがこの時御坂が覚えた、この朧月夜の幻暈よりも不確かな胸のざわめきは如何ともし難かった。
本来ならば禍根の一端なり解消されたのだと喜ぶべきなのかも知れなかった。二人の横顔を見るまでは
白井「……姫――」
結標「――て――」
御坂「(でも、何て言ったらいいか……)」
胸中の痛みと胸裡のざわめきが綯い交ぜとなり、御坂はそれをただ見つめている事しか出来なかった。
手を伸ばすには遠くても、足を伸ばすなら近いこの数十メートルの距離が、ひどく遠く感じられて。
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