過去ログ - 勇者「世界救ったら仕事がねぇ……」
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761: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:15:04.82 ID:ayPDxEAdo
南大臣「我々は勇者殿を政治と関わらせずに置こうと決めたはずだ」
南将軍「う、うむ……」
南大臣「ところが、勇者殿の仲間の一人が他国で反乱を起こし、勇者殿も加担したと聞く」
762: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:15:44.84 ID:ayPDxEAdo
南将軍「しかし、我が国は冒険者によって……」
南大臣「さよう。我が国は冒険者を集めることで成り立っては来た。しかし、その結果は財政難に軍の弱体化です」
南将軍「それは……」
763: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:16:31.58 ID:ayPDxEAdo
女商人「……まずいですね」
女商人「大臣が、ボロを出してくれるかと期待していたのですが」
女商人「おそらく、あれは本心なのでしょう。そうなると、魔物との関係は隠したまま、言いくるめられる恐れも……」
764: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:16:55.14 ID:ayPDxEAdo
しりもちをついた女商人は、動転する頭を回転させた。
背に負ったバッグをとっさに目の前に持ってくると、激しく突き刺さる音がした。
鳥の魔物が放つ羽の攻撃。
間一髪でそれをバッグで受け止めた、と女商人は思った。
765: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:18:19.51 ID:ayPDxEAdo
一斉にこちらを向く人々の顔。
女商人はそれを見ながら、柱に転がり込んだ。
バッグをあさって毒消し草を引っ張り出すと、口に含んで摂取する。
766: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:19:41.02 ID:ayPDxEAdo
南大臣「……間が悪いことだ」
鳥魔物「……ハゲ。『魔王の復活』を知っているのはお前ですね!」
南大臣「……」
767: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:20:55.23 ID:ayPDxEAdo
南大臣「事実だ。彼らは魔王軍として規律に基づき行動していた」
南大臣「我々が魔物にしばしば敗れたのは、彼らの士気の高さ、指揮能力の高さによる。もちろん、身体能力それ自体も大きかったがな」
南将軍「しかし、勇者殿に魔王は敗れた!」
768: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:21:25.24 ID:ayPDxEAdo
言い争っているところへ、骨の魔物が、すうっと姿を現した。
鳥魔物「船長! ……では、ありませんね」
769: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:21:54.89 ID:ayPDxEAdo
南大臣「衝撃を受けると思って公表を避けていたが、いずれ発表するつもりだった」
南大臣「我々は魔王軍のノウハウを受け、彼らは保護を受ける。対等な契約ではないか」
姫「なんてバカなことを!」
770: ◆WPwc2pN1N6[saga sage]
2012/02/29(水) 19:22:28.32 ID:ayPDxEAdo
南大臣「哀れな男だ」
姫「大臣……」
骨魔物「人間よ、これは正当防衛である」
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