305:ひだまりスケッチ(お題:日溜まり)2/4[saga]
2012/05/06(日) 17:58:44.25 ID:qRXKXpcF0
彼は何となくその猫のことを気に入って「ほら、遊ぼうぜ」と声に出して言った。
猫はそれに答えるように、彼に向かって腹を向け、短く可愛らしい声で鳴いた。
「みゃぁ」
彼は、それを見て何故だか嬉しくなった。これは祝福された時間なのだ、と。日常の風景の中の何でもないワンシーンではあるが、これは確かに祝福された時間なのだ。彼は心の底からそう実感していた。
この暖かな日溜まりの中で、何気なく生活している事こそが、祝福された時間なのではないか。
306:ひだまりスケッチ(お題:日溜まり)3/4[saga]
2012/05/06(日) 17:59:15.97 ID:qRXKXpcF0
「ねぇ、おじさん、絵を描いてよ」
唐突に少年はそう言ったのだった。
そして手提げ鞄からスケッチブックを取り出し、それからゴムで押さえつけられた色鮮やかなクレパスの箱を取りだした。
「猫使いのおじさん、絵描ける?」
少年は不安そうに彼の目を覗き込んだ。しかし、彼は少年に向けて自信満々に「描けるぞぉ! 見てろよ!」と言ったのだった。彼自身、あまり自分に絵画の才能があるとは思っていないが、しかし恐らく少年が求めている絵はそういった絵ではないのだろうとも思った。ただ、猫使いとしての自分の絵が見たいのだと思った。だから彼は真摯に、誠実に絵を描かなければいけないと感じていた。
307:ひだまりスケッチ(お題:日溜まり)4/4[saga]
2012/05/06(日) 18:00:05.14 ID:qRXKXpcF0
彼は、その後なけなしの金でスケッチブックとクレパスを買った。
そして多くの日溜まりを描き続けた。来る日も来る日も、路上に座り、ベンチに座り、多くの日溜まりを描き続けた。
いつしか、彼のその素朴な絵を評価する者が、少なからず集まり始めた。
多くの人が彼の描く日溜まりに癒され、涙し、そしてその祝福された空間を噛みしめた。
308:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/05/06(日) 18:13:18.29 ID:LESFL7oA0
>>303
お題ありがとうございます。お題と多少、ずれているかもしれませんが、投下します。
309:僕の好きな色1/3[saga]
2012/05/06(日) 18:14:42.54 ID:LESFL7oA0
僕は、クレヨンを使った事が無い。
僕は、絵の具を使った事が無い。
310:僕の好きないろ2/3[saga]
2012/05/06(日) 18:16:03.38 ID:LESFL7oA0
「あー!」
僕は、皆が居る所に行った。勿論、お世話係も居る。
「あー!」
311:ぼくのすきないろ3/3[saga]
2012/05/06(日) 18:17:51.09 ID:LESFL7oA0
僕は、クレヨンを使った事が無い。
僕は、絵の具を使った事が無い。
312:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/05/06(日) 18:19:56.67 ID:LESFL7oA0
御粗末様でした。
313:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)[sage]
2012/05/06(日) 20:46:32.71 ID:/MdL4G3AO
>>307
登場人物末路が気に食わなくて、でもこの末路でなければオチもクソもないんだよなあ、と思った。
書き手の書きたい部分の重心が最後に偏り過ぎてて、それまでが長いフリにしかなってないから、かもしれない。
そんなこといいつつ結構好きです。
314:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)
2012/05/06(日) 21:06:54.09 ID:5PzvcIiZ0
>>313
評価ありがとうございます。確かに言葉足らずでした。精進します
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