過去ログ - 女神
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833:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/06(日) 22:27:49.92 ID:dQHlEwhso
 こうして部員それぞれが好き勝手に作業している様子を紹介していると、だんだん妹さんは元気がなくなっていく様子だった。

「どうかした?」
 僕は妹さんに声をかけた。妹さんはしばらく俯いていたけど、やがて細い声で話し出した。

「あの・・・・・・。あたし、パソコン部ってちょっと勘違いしていたかもしれません」

「勘違いって?」

「あたしは本当に初心者で、家のパソコンでたまに天気予報とかニュースとかミクシーとか見るだけで」

 まあそうだろうな。僕は最初から彼女のPCスキルに期待なんてしていなかった。でも、そう考えていたわりには僕は彼女に部内でもスキルの高い部員が何をしているかを紹介してしまったのだった。

 何でだろう? 僕は自己分析した。この可愛らしい守ってあげたいという欲望を刺激する一年生の少女に、うちの部の凄さを自慢したかったからかもしれない。つまり僕は彼女に対してうちの部のレベルを感心させたかったのだ。それは、そうすることでスキルの高い部員を擁する部の部
長である僕を妹さんによく見せたかったからだろう。僕はこの兄君大好きだという美少女に、僕に対して関心を持ってもらいたかったのだろうか。

 僕はそれどころではないはずだった。妹さんから女と兄君がどういう関係なのかを聞き出さなければならないのに。そして、あわよくば女がいつうちの学校に転入してきたのか、女は今でも同級生の話しを聞いてあげているのか、そして、兄君のことはともかく女は今でも本当は孤独なの
か、そういうことを彼女から聞き出したかったのだ。

 当初の目的を忘れ少し混乱しだした僕だけど、僕の最初の部活レクチャーが失敗してしまったことはは理解していたので、まずそれをフォローすることが先決だった。


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