899:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/14(月) 23:15:09.90 ID:+QyIqOOCo
「僕は君が好きだし、君のことをよくもっと知りたい。だから、君の話しをもっと聞きたい。だから、君が素直に自分のことを話してくれてすごく嬉しかったんだ」
「今、ちょっと他のことを考えちゃったのは悪かった。副会長を傷つけたかもしれないって思ったんだけど、だからと言って君の話がどうでもいいなんてことはないよ」
「・・・・・・本当?」
「本当。だから、僕に迷惑とか僕をもう困らせないとか言わないでよ。副会長のことだって、僕は彼女と付き合う気なんてないんだし」
「僕は君が好きなんだ。これまでどおり、僕と付き合ってほしい」
「変なこと言ってごめんね、先輩。あたしの誤解でした。あたしのこと、許してくれる?」
「もちろん。僕の方こそ誤解されるような行動してごめん」
「あたし、先輩のことが好き。あなたとお別れしなくてすんで本当によかった」
シーンが暗転した。もう薄暗くなった放課後の駅前。
「いいよ。何度も言うようだけど、そして僕は君の好意とかは全然期待していないけど・・・・・・それでも僕は君のことが好きだから君を助けたい」
「先輩・・・・・・」
「じゃあ、また明日ね。さよなら先輩」
急に僕の手を握りながら背伸びをして僕の頬に軽く唇を触れた妹。
翌朝、僕は遅刻ぎりぎりの時間に目を覚ました。僕は全身にじっとりと嫌な汗をかいていた。何でこんな夢を見たのだろう。それは、女と一番距離が縮まった時の甘美な記憶だった。そして次のシーンは、妹が背伸びして僕の頬にキスしてくれた昨晩の記憶だ。
かつて付き合っていた女の、まるでAV女優のような姿を見て気が弱くなってるんだろう。僕は自分の見た夢について考えるのを止めて階下に下りた。遅刻寸前だから朝食は省略でいいけど、出社する前の父親を掴まえなければならなかった。
・・・・・・僕が家を飛び出した時、僕のバッグはいつもより重かった。その中には父から借りたモバイルノートとモバイルルータが入っていたからだ。
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