975:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/22(火) 23:44:18.94 ID:zPJD6ADzo
その夜、妹にキスされた興奮ともう引き返せないところまで踏み込んでしまったというストレスとが僕の中でごちゃごちゃに交じり合っていて、僕にはその感情を制御することができず結局捨てアドの作成すら手がつかない有様だった。
僕は答えの出ないことはわかっている疑問について考え込んだ。一つは妹が今僕のことをどう考えているのかということ。僕は臨時のお兄ちゃんとして兄君と幼馴染さんに代わって妹を守っているつもりだった。最初は女のことが気になって妹に接近したのだけど、妹に惹かれるようになってからは、僕は妹の願いをかなえてあげることに目的を変更したのだった。そして傷付くことを恐れた僕は自分の行為に対して何も見返りを求めてはいけないと自分に言い聞かせてきた。僕なんかとと妹がカップルとして釣り合わないことは自分が一番よく知っていたから。それに一番最初に妹のことが気になると白状した僕に対して彼女は、誰とも付き合う気がないと正直に話したことだし。
その後、妹が人目を気にする様子もなく僕の手を握ってたり、寄り添って歩いたり、更には頬にキスしてくれたりしても僕は勘違いはしなかった。
でも。昼休みに妹は僕にキスした。唇と唇が触れ合った瞬間には何も考えられなかった僕だけど、こうして少し間をおいてそのことの意味を考えると、今まで自分に対して禁止していた妹の好意への期待がどうしても浮かんできてしまった。もしかしたらこれまでの一連の付き合いを通じて妹が僕に愛情的な意味での感情を抱いてくれるようになったとしたら。
これは考えても結論の出ることではなかったけど、それでも僕は妹の気持ちを推し図ることを止められなかったのだ。
そしてしばらくしてこうした無益な思考からようやく抜け出た瞬間、僕は自分がしようとしていることを思い出し今度は得体の知れない恐怖心や不安感を感じ出した。
1002Res/882.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。