過去ログ - 男「勇者がいても、世界は何も変わらない」
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20: ◆6ype9/FYBU[saga]
2012/02/03(金) 23:44:34.58 ID:XE+6NAZdo
――商店街

商人「あれっ、男のダンナ! そっちのカワイコちゃんはどなたで?」

男「ああ、コイツは――」

女騎士「将来のパートナーだ」キリッ

商人「これはまた……へえ。ダンナもスミに置けませんね」ニヤリ

男「いや、ちがっ……はぁ、もういい」

商人「そうだダンナ。昨日のパレードを見に、別の町からキャラバンが来てたんですがね。面白い物を置いていってくれましたよ」

男「ほう?」

商人「これ、なんですが」スッ

商人が店の奥から取りだしたのは、巨大で細長い三角錐に持ち手が付いたような物と、一枚の大きな盾だった。
三角錐と盾は酷似した装飾を施されており、それらが対になっていることが見てとれる。
だとすると、この三角錐は武器か? 先端が尖っているので、突き刺して使うのだろうか。

女騎士「!! それは!」キラキラ

男「急に大きな声を出すな、びっくりするだろ」

女騎士「それはランスじゃないか! しかもその紋章……祖国の物だ」

商人「今回ばかりはダンナの目利きも通用しなかったかね? ああ、これは鉄の国の『ランス』ってシロモノだ。嬢ちゃん、鉄の国の生まれかい」

女騎士「ああ……まさかこんな所で目にかかれるとは。ランスは、他の国では驚くほど製造されていないんだ」

男(俺も武具には詳しくないからな……しかし、鉄の国か)ジー

商人「どうしたダンナ、随分と凝視してるね。買ってくかい?」

女騎士「いくらだ?」

商人「そうさね……足元を見るわけじゃないが、相当良い金属を使ってるみたいだし……こんなもんかね」スッ

女騎士「は、8000G……」ズーン

男「ユニコーンの角の四倍!? そりゃあちょっと高すぎるんじゃないのか」

商人「その値段はサービス価格だったんですがね……まあそれは置いといて、ダンナは武器や防具にはからっきし興味ねえからなあ」

商人はランスを店の奥にしまうと、女騎士をチラと見てから語り始めた。


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