329:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/13(月) 20:39:20.76 ID:3SORN3Q00
言われて初めてハッとしたのか、ゼマルディは深く息をついてドクの手をどけ、またソファーに座りなおした。
「何言ってるンです?」
「一度ちゃんと測ったほうがいいな。俺は魔法使いじゃないから何とも言えないけど、多分君の匂いが尋常じゃないんだ。それを追ってきてると見た方がいいな」
「何の根拠があってそんなこと……」
「オドスだけでコップを揺らす奴が言う台詞だと思えないな」
呆れたように手をひらひらと振って、ドクはまた手を上げ、ウェイトレスに酒のお代わりを注文した。
ゼマルディは疲れたように額を抑えていた。酒を飲んでしまったことで、彼の視界は定まっていなかった。弱いのだ。
何度か頭を振って、妙に据わった目でドクを見る。そして彼は、運ばれてきたドクの酒に手を伸ばして一気に喉に流し込んだ。
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