347:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/13(月) 20:49:54.60 ID:3SORN3Q00
カランは何かを言おうとしたが、それを寸でのところで押し留めた。しばらく間の悪い沈黙が続く。
やがてカランは、彼からそっと視線を外して天井を向いた。
「俺が悪ィ」
「……」
「俺が、余計なことしなけりゃぁ……」
「……」
「お前は、もっと楽に死ねた筈だったんだ」
ポツリポツリと発せられた言葉は、明らかに異常な含みを孕んでいた。
しかしそれ以降ゼマルディは口を閉ざしてしまった。カランはしばらくの間夫の手を握ったまま考え込んでいたが、やがて彼の方を向き、軽く笑い飛ばすように、鼻を鳴らしてみせた。
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