661:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:15:49.91 ID:mkVHEDB80
そのまま骨や肉を砕く音を立てて、
功刀の体は空間ごと回転すると反対側に吹っ飛んだ。
そしてバラバラの肉片になって、床に飛び散る。
662:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:16:25.18 ID:mkVHEDB80
「成る程、いい魔法ダ」
慌てて振り返る。
功刀が、悠然と背後に立っていた。
663:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:17:07.19 ID:mkVHEDB80
*
「……というわけで、これが俺の魔法だ」
マルディにそう説明され、虹は大きくあくびをして背を伸ばした。
664:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:17:40.76 ID:mkVHEDB80
屋上に一瞬で移動した。
数十メートルの距離を。
「目で見えるところなら、マーキングなしでも跳べる」
665:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:18:14.93 ID:mkVHEDB80
ガゼルは少し置いてから、静かにマルディに聞いた。
「じゃあ……あんたが変身したときに使った魔法は何なんだ?
黒い一族って言うのは、変身前と、変身後で魔法の種類が違うのか?」
666:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:18:53.21 ID:mkVHEDB80
――すごいねぇ、ゼマルディ
ザザ、とノイズの音と共に、カランの顔が映し出させる。
――箱の中の絵が、動いてるよ
667:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:23.52 ID:mkVHEDB80
ナンダ
――きて……幸せに…………って……
ナンダコノコエハ
668:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:57.04 ID:mkVHEDB80
「あんたの体から出てきたものだ。さっき、それを全身から生やして、
トカゲ人間のような体になっていたんだ。本当に覚えていないのか?」
ガゼルがそう言う。
669:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:20:32.26 ID:mkVHEDB80
「落ち着いてくれ。まずは現状の把握からはじめよう。
どうも、あんたの頭の中にタイムラグが発生して、混乱してるみたいだ。
まずは、ここがどこだか分かるか?」
落ち着いた声でガゼルに問いかけられ、マルディは首を振った。
670:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:21:04.71 ID:mkVHEDB80
「避難? 何から?」
「敵からだ」
それだけを答えて、マルディは手の中の鱗を粉々に握りつぶした。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。