664:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:17:40.76 ID:mkVHEDB80
屋上に一瞬で移動した。
数十メートルの距離を。
「目で見えるところなら、マーキングなしでも跳べる」
665:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:18:14.93 ID:mkVHEDB80
ガゼルは少し置いてから、静かにマルディに聞いた。
「じゃあ……あんたが変身したときに使った魔法は何なんだ?
黒い一族って言うのは、変身前と、変身後で魔法の種類が違うのか?」
666:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:18:53.21 ID:mkVHEDB80
――すごいねぇ、ゼマルディ
ザザ、とノイズの音と共に、カランの顔が映し出させる。
――箱の中の絵が、動いてるよ
667:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:23.52 ID:mkVHEDB80
ナンダ
――きて……幸せに…………って……
ナンダコノコエハ
668:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:57.04 ID:mkVHEDB80
「あんたの体から出てきたものだ。さっき、それを全身から生やして、
トカゲ人間のような体になっていたんだ。本当に覚えていないのか?」
ガゼルがそう言う。
669:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:20:32.26 ID:mkVHEDB80
「落ち着いてくれ。まずは現状の把握からはじめよう。
どうも、あんたの頭の中にタイムラグが発生して、混乱してるみたいだ。
まずは、ここがどこだか分かるか?」
落ち着いた声でガゼルに問いかけられ、マルディは首を振った。
670:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:21:04.71 ID:mkVHEDB80
「避難? 何から?」
「敵からだ」
それだけを答えて、マルディは手の中の鱗を粉々に握りつぶした。
671:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:21:32.73 ID:mkVHEDB80
「下に向けて伸びている。六層まであるらしい。
ここは、現在居住空間としては利用されていない場所のようだな」
虹がガゼルの言葉に頷いて、脳内会話を送ってくる。
672:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:22:07.40 ID:mkVHEDB80
声がした場所から、バチッ、と音がして短銃を持った男が姿を現す。
宇宙服を迷彩服にしたかのような、奇妙なものを着ていた。
『光学迷彩か……最近のは高性能だな。
673:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:22:43.35 ID:mkVHEDB80
そこで、マルディがぬぅと前に進み出た。
そして硬直した男の前に立ち、
コートのポケットに両手をつっこみながら、口を開く。
674:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:23:16.42 ID:mkVHEDB80
男たちが遠巻きに下がり、銃を降ろした。
マルディはポケットから手を出し、
何も持っていないことを示してヒラヒラと振ると、続けた。
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