過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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786:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/02/04(月) 01:08:58.43 ID:ouorT+Ut0
「私が今日学ぶべき超教訓は『初心忘れるべからず』。『過去に向き合い、それに打ち勝つべし』。『何事にも手を抜かず、覚悟を持つべし』……です」

「それと、『七花には二度と変な気を起こすべからず』です。これは最重要項目ですので、気を付ける事ですね」

「それはどうでしょうか」


七実は眉をひそめる。

絹旗は怖れせず、


「確かに私はかつて七花さんに憧れ、それを恋と超勘違いしていました。でもそれは過去の話です。今は七花さんに“憧れているだけで、恋をしている訳ではありません”。それは現在の話です。
ですが、未来はどうでしょうか。未来の事は誰もわかりません。誰にも知る事は出来ません。だから、私が今後七花さんに『憧れ』とは超別の感情を抱く可能性は、ないとは限りません」

「………それは、抱かないと言う可能性も?」

「超有り得ますね」


絹旗は笑う。つられて七実も笑う。


「その話、嫌いでありません。もしもの話は」

「ありがとうございます」

「確かに、未来は無限に広がりますから、あなたの感情がどちらに傾くかはまだわかりません。ですが、私は『抱かない』と思います」

「まだわかりませんよ。確率は50/50(フィフティー・フィフティー)。天秤はどちらに傾くか、まだわかりません。因みに私は『抱く』と思います。賭けてもいいです」

「そうですか……。では、何を賭けます?」


絹旗は間髪置かずに答えた。


「私のこれからの人生の全て。………あなたは?」


七実も即答する。


「虚刀流の技全てを、差し上げましょう」


続けて七実は少し考えてから絹旗に質問した。


「さて、絹旗さん。あなたは虚刀流七代目鑢七花とどういう関係になりたいのですか? 師弟ですか? 宿敵ですか? 親友ですか? 恋人ですか? 」

「いいえ、そんな甘っちょろいもんじゃありませんよ」


絹旗は返す。胸を張って、堂々として。


「師弟? 宿敵? 親友? 恋人? いいえ、超違います。超丁見当違いです! 私はただ、七花さんと超共にいたいんです! 超一緒にあり続けたいんです!! 七花さんと超一緒にいられて、七花さんの背中を超守れるような、七花さんを超守れるような、七花さんよりも超強い人間に、私は超成りたい!! だからここに立っているのです!!」


「それは、覚悟して言っている事ですか?」





「ええ、腹を括って決めた事です。今後これに超嘘をついたり超踏み躙ったりはしません。絶対に私は鑢七花よりも強い人間に成ると誓います!!!!!」





声が轟く。ガラスのドームの中に、七実に、その外のスタジアム中に、とがめに、滝壺に、フレンダに、ここにいる全ての観客に、そして七花本人に。

誓いの言葉を無理に叫んだせいか、絹旗は苦しそうに咳き込む。掌を見てみると血が張り付いていた。

七実はしばらく考えていた。目を伏せて、唇に指を当てて、うんと考えていた。





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