過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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訂正:フレンダは自分がより弱い人間であるが故
[sage saga]
2013/02/15(金) 19:04:53.22 ID:WQVl3/1X0
この目の前にいる女が、途轍もなく恐ろしい怪物に見えてしまった。それには根拠はない。今までの経験と勘だけの、幻想だった。だが、それはどんな正確なデータよりも真実味が会った。
「……ひっ」
前方に怪物。背後は壁。
逃げ道はない。あの小さくも巨大な手に握りつぶされそうで、息が止まりそうだった。
いや、もうその手は鼻先までやってきていた。
「わ、わぁああああああああああああああああ!!!」
とっさにフレンダはスカートの中からクラッカー式のロケット弾を取り出す。
ぎょっと滝壺ととがめはが叫ぶ。
「ちょっと待ってふれんだ!」
「そうだ、こんな密閉空間では私たちも……落着け馬鹿もん!!」
「うる……さぁぁああああああいい!! こいつは、こいつは、ヤバいから、結局ヤバい化物ぉ……麦野以上の怪物!! 異常者!! だから、ここで消すしかない!!」
「フレンダっ!?」
フレンダは迷いなくロケット弾の紐を引く。その直後、ぶしゅうううううっと煙を吐きながらロケット弾は発射され、否定姫の体を突き破って、この部屋にいる人間を巻き込みながら爆発した。
「――――まぁ、その勘だけは鋭いようね」
否定姫が、開いた扇子をパチンッと閉じなければ、の話だが。
刹那、フレンダの体が壁に叩きつけられる。いや、吸い込まれる。まるで引力に引っ張られる形で十字に磔にされた。
肋骨が粉砕し、内臓が口から飛び出しそうな圧力がかかり、苦しそうにするフレンダは、あまりの圧力で声を上げられなかった。
そしていつの間にか、ロケット弾が消えていた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っぁ!?」
「ふ、ふれんだ!?」
滝壷は叫ぶ。とがめは否定姫に向き直った。
「なにをした……」
「きゃんきゃん五月蠅い犬の頭を叩いた程度でとやかく言われる筋合いはないわ」
「…………」
「なによ」
「何故だ。何故、貴様がここまでして絹旗を痛めつける必要がある。絹旗が貴様に何をした? なんだ、目的はなんだ。そして、フレンダに何をした。もしや、貴様、超能力を?」
「質問が多いわね。まぁ答えないこともないか」
と、否定姫は答えやすい質問から答え、
「絹旗最愛は、“私とは”何の関係も因果も無いわ。ほとんど赤の他人。そっちが私に何もしていないように、私もそっちに何もしていない。完全に、こっちが加害者でそっちが被害者よ」
堂々と己が罪を肯定した。否定的な人間らしからぬ言葉だった。まぁ、そもそも今回、否定的な言葉が多かったとがめが思う事は出来ないが。
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