過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2013/02/15(金) 19:36:46.43 ID:WQVl3/1X0
だがストレッチャーの上には、刻まれていた筈の傷は消え失せ、規則正しく寝息をする絹旗の姿があった。ちゃんと両の眼孔には目玉もある。
「……………え?」
否定姫の仕業であるほかなかった。
証拠に、彼女の傍の壁に否定姫の筆跡の血文字で、
『ちょっとやり過ぎちゃったお詫びよん♪ 今日の経験値の分はちゃんと成長させたから。感謝しなさい』
と。
この文章は誠だろう。
体つきが、少し大きくなっていた。身長も伸びている。
それよりも目立ったのが、長く伸びた髪だった。原因は不明だが、後ろ髪は肩甲骨の真ん中くらいまで、前髪は鼻先まで伸びていた。
その姿で、生まれ立ての赤子のように眠っていた。
「―――――――ぁぁああぁぁ……」
とがめは再び崩れ落ちる。
安心していいのか、不安がっていいのか、もうどうでも良くなっていた。
もう、心がボロボロになって動けなかった。
ただ七花が戦っているスタジアムへ赴けず、ただそこで否定姫が書いた血文字をずっと見つめていた。
それしか、出来なかった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
否定姫は廊下を歩く。
速足で、つかつかつかと。
誰もいない筈の廊下で、ここにはいない筈の臣下に命ずる。
「第七学区の……ほら、あんたが土御門を追って行った……ちょうどあの馬鹿男が入院している病院の地下に、『千刀 鎩』があるから、私が造った霊装を持って回収に行きなさい」
虚空に命令するみたいだった。
だが、虚空は答える。
「承知」
と―――。
左右田右衛門左衛門がすぐに行動に移したのを確信すると、歩きながら柏手を打つ。すると、背後に黒服と黒サングラスを掛けた男が三人走ってきた。
とがめに『冥土返しはあと数分でやってきます』と言い、絹旗をストレッチャーに乗せ、あの集中治療室に誘った運営達だ。
否定姫は
「滅」
と呟く。
すると、運営の姿をした式が紙の人形に変化して地面に堕ち、自動的に着火して燃え、消えていった。
つまり、そう言う事なのだ。
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