過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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[sage saga]
2013/02/15(金) 21:11:09.92 ID:WQVl3/1X0
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エピローグX〜白い病室〜
一人、白髪の美女がある病室の前で深呼吸していた。
そして腹を括ったのか、
「よしっ!」
とノックを二回した。
彼女は奇策士とがめ。それは通り名で本名は容赦姫だ。つい一昨日までは奇策士とがめと名乗っていて、容赦姫と呼ばれる事をあまり良しとしなかったが、今はどちらでも良い、という立ち位置に立っていた。
そして今は、いつもの様な豪華絢爛な十二単を凝縮した(趣味の悪い)着物は来ていない。あれは絹旗の血の所為で使用不可能になってしまい、しょうがないから廃棄した。
きっと、どこかの博物館に寄贈したら物凄い金で取引されそうな貴重で高級な着物だが、絹旗の血の所為でそれは出来ないと判断したが、別に惜しいとは思わない。
いずれまた別の着物を買うだろうし、愛着があったにしてもあれはこの世界では派手すぎる。
暫くは今来ている、スカートとTシャツとパーカーという、この時代でも無難な洋服を着て過ごすだろう。もっとも、着物よりもそっちの方が可愛く見えるのだが、本人はそうではないといっている。
まぁ、女子のお洒落心として、こめかみの髪留めが一番のお気に入りだった。
すぐ近くで様子を見ている滝壺はフレンダ、まるで恋を抱いている乙女が告白するような緊張感を持つとがめを見ながら、ノックの返答を待つ。
『はい、どうぞ』
中から声が聞こえた。
この病室は個室だから、声の主は一人しかいない。
とがめは一気にドアを開けた。
「失礼する」
とがめは緊張しながら部屋に入る。
中には個室だから当然だが、ベッドは一つしかなかった。生まれが金持ちで、色物が好きだと聞いていたが、意外と質素な部屋だった。
ベッドの周りにはカーテンが掛かっていて、窓が開いているのか、そこから流れてくるそよ風で揺れている。南東からの日の光を受け、人影だけが映っていてそれ以外は、こっちからはベッドの様子は見れない。
とがめはなぜ、ここに来たかと言うと、それは謝罪だった。
厳密にはある一人の少女を殺させかけた事と、その少女が一時彼女の組織から離れる事になった事を伝え、謝る事が目的である。
「か、カーテンを開けるぞ」
「はい」
女の声がそう言うと、とがめはカーテンを開ける。
「失礼する」
とがめはカーテンの中に入り、目の前の少女を見る。歳は17か18程。茶色の長い髪と、整った顔立ちが美しい美少女だった。
例えここが病室で身に待っているのが質素な病院服でも、抜群のプロポーションで色気が漂っていた。
そんあ美少女に、
「私は奇策士とがめと言う。それは通り名で、本名は容赦姫と言う。どちらで読んでも構わない。今日は、そなたに報告したい事と謝っておきたい事があって参上した」
「……はい」
少女はキョトンとして首を傾げ、耳を傾けた。
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