過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」
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30:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:42:05.25 ID:WO2eriwB0
そこで金髪の少女の目が潤んでいることに気づき、
クーラボックスをあけて中から一つ、アイスクリームのカップとスプーンを取り出す。

「ほら泣くな。ちょっと仕事が忙しかっただけだって。
別にお前のことを忘れたわけじゃないよ。アイス食うか?」

泣くな、と指摘されたことが恥ずかしかったのか、
無言のまま少女がこくりと頷き、それを受け取る。

彼女を膝に乗せたまま青年は、絃と言った男性のほうを見た。

「悪いな。他に頼める奴がいなくてさ」

「お前さんの頼みは毎度のことだから気にしちゃいないさ。俺のバーリェも、
お前さんのやたら多いバーリェファミリーに会えるのを楽しみにしてるし。しかし……」

そこで言葉を止め、絃は手術室を見上げた。


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