過去ログ - 魔法少女×仮面ライダー まどか&W SS大戦GIGA MAX
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[saga]
2012/02/27(月) 22:33:30.58 ID:Nqde99Sv0
結界内の嫌な空気が、素人のあたしにも分かるほどに濃度を増した。
まるであたし達を喰い尽くさんばかりの、どろりとした殺気を感じる。
それを言ったら、転校生……いやさほむらには、あなたってやっぱり鋭いのね、と言われた。
どういう意味だろう。
『巴マミ。速く来なさい……いずれ魔女が孵化するわ』
『……暁美さん、ね? びっくりするから急にテレパシーは勘弁してくれる?』
『速く来なさい。ふざけてる場合ではないわ』
『大丈夫、バイクに乗ってる翔太郎さんが先に行ってくれてるから』
『だから、あの男が来たところで何になると……』
『えっ? ……あ、そうか。あなたはまだ知らなかったのね』
『えっ? 美樹さやかも変なことを言っているし……あなた達、もっと危機感を持ったほうが……』
恐らく今、ほむらはテレパシーでマミさんと話しているのだろう。
何を話しているかしらないが、もうそろそろこの空気に耐えられなくなってきた。
本当に、今にも膝をついてしまいそうなほどのプレッシャーがあるんだけど……ほむらは動じていない。
まさか気付いてないってことはないだろうし。
「ねえ、ほむらぁ……マジでこれ大丈夫なの? 勢いでここに残っちゃったけど、あたしってかなり足手まといじゃない?」
「いつの間に名前で……まぁ、いいわ。ここの魔女は中々の強敵だけど、あなた一人守るくらいならできると思う」
「そう。端っからそういう態度でいてくれたら、あたしも消火器なんかぶっかけなくて済んだのにー」
「五月蝿いわね。だったらあなた、私の口からキュゥべえの真実なんて聞いて、信じたかしら?」
「……あたしが悪かった」
そうこうしている内に、不快感はマックスへ。
ただただ不気味なだけだった結界が、決まった形を取り始めた。
大量のお菓子と、注射器を始めとした病院的なアイテムに彩られた、相変わらず趣味の悪い結界。
「……さて、私は進むわ。あなたには簡易の結界を張っておく……巴マミが来るまでくらいはもつはずよ」
「大丈夫でしょうね……使い魔に攻撃されたりしても平気なの?」
「だから、巴マミが来るまでくらいは大丈夫よ。だからといって私の魔力では不安なのも確かだけど」
「怖いこと言うなよぉ!」
「出来れば魔女が目覚めてすぐに狩ってしまいたいから、お願い。ここで待ってて」
それだけ言って、ほむらは行ってしまった。
思わず手を出すと、簡易の結界とやらに弾かれた。
その時の音に反応したのか使い魔が現れたけど、使い魔も弾かれていた。
ちょっとだけ安心した。
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