過去ログ - 魔法少女×仮面ライダー まどか&W SS大戦GIGA MAX
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42:(BGM:Credens justitiam)[saga]
2012/02/27(月) 22:41:39.12 ID:Nqde99Sv0
――【CYCLONE!! METAL!!】

とっさに、仮面ライダーが魔女と巴マミの間に入った。
かろうじて視界の端に捉えたその姿は、左半身が黒から銀に変わっている。
そして彼が突き出した左腕は、魔女の牙をあっさりと受け止めてのけた。

「っつぅ……流石に痛ぇな!」

『無茶なことを……しかしナイスフォローだよ、翔太郎。さて、魔法少女達。あとは作戦通り決めよう』

「……っえ、ええ!」

「わ、分かったわ!」

私と巴マミは、魔女を囲むように左右に散開する。
牽制の銃撃を何度か撃ち込んで魔女のライダーに対する拘束を外し、大技の準備に取り掛かる。
私は自作の爆弾をあらん限りに。巴マミはかつての世界で呉キリカを倒してみせた炸裂弾の装填を。

――【LUNA!! METAL!!】

そして仮面ライダーは、その姿を鮮やかな金と銀に変える。
左翔太郎が、叫んだ。

「いくぜ二人とも! タイミング合わせてトリプルマキシマムだ!」

(なにそれかっこいい……)

「……とりぷるまきしまむ……?」

そうか、左翔太郎も巴マミと同じタイプの人間だったのか。気は合いそうにない。
……まあどうでもいいことだ。マキシマムドライブでもティロ・フィナーレでも好きにすればいい。
彼らのように、華麗で華美な技を以って自らを鼓舞することで最高のパフォーマンスを見せるタイプの戦士もいる。
ただそれだけの話だ。そして彼らは、時に最高以上の力を発揮する。

――【METAL!! MAXIMUM-DRIVE!!】

『メタルイリュージョン!』

「喰らいなさい……ティロ・エスプロジョーネ!」

「……爆ぜなさい」

仮面ライダーの空を舞う光輪が、巴マミのゆうに百は超えようかという炸裂弾が、
そして私の、同じく百を超える自作爆弾が。お菓子の魔女を、幾重にも焼き尽くす。
数えて十度目の脱皮の後、魔女はその活動を止めた。
魔女の結界が消え始める。

「……仮面ライダー。そして、巴マミ。協力、感謝するわ」

これは本心。
おかげで、時間停止を使うことなくあの厄介な魔女を倒すことが出来たのだから。
もう用はない、私への無駄な敵意も消えたようだし、私がこれ以上ここにいる意味もないだろう。
そう思って立ち去ろうとすると、変身を解除した左翔太郎に止められた。

「ほむらちゃん。まだ俺は、君の目的を聞いていないぜ」

「……それが何か? 話す義理はないわ」

「そりゃないんじゃねーか? 俺達の協力に感謝してくれてるってんなら、話の一つや二つ、してくれたっていいだろ?」

「……見かけによらず、狡猾なのね。あなたは何も考えずにただ人助けをするタイプだと思ってたわ」

「それを否定はできねえが……まどかちゃんからの依頼だからな。ここで君を帰すわけにはいかないのさ」

まずい。早くこの場を去らなければ、美樹さやかや鹿目まどかまでこの場に来て私を止めようとするだろう。
そうなれば、時間停止なしでこの場を抜けることは難しくなる。
かといって、インキュベーターがいるのに時間停止を使うことは出来れば避けたい。
そこで、一つ思い付いた。思い付いて、しまった。

今は、せっかく共闘できたのだから。
せっかく、敵視するのをやめてくれたのだから。
素直に、頼ってみてもいいのではないか。

それは。初めて会った頃のように『巴さん』と共に戦えるのではないか、という望みは。
私にとってあまりに魅力的なアイディアで。

「……ええ、いいでしょう。分かったわ。私の目的を話す」

しかし実際のところ嘘を吐いて『巴マミ』を騙し、利用しようとする私がいた。


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