過去ログ - ほむら「思い出せない…私は何者だ?」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[saga]
2012/03/28(水) 21:53:00.07 ID:vYwpCx2u0
魔力を左手に込める。
治療術。私は得意ではないが、ある程度はできる。
ほむら『マミ、治療を試している』
マミ『ええ、続けてみて』
包帯越しに伝わる体温は正常。しかし、握手の体裁があるというのに、握力は全く感じない。
恭介「?」
ほむら『無理だな、魔力を込めてみたが、回復した様子はなさそうだ』
マミ『……そう…私が治したらどうかしら』
ほむら『根本的に単なる治療術とは趣が違うようだ、神経、腱……私も詳しくはないが、重要な部分でダメージを負っているようだね』
マミ『そっか……うん、わかったわ、美樹さんにも伝えておくわ』
ほむら『病室に入らないのか』
マミ『うん……美樹さん、やっぱりまだ決心がつかないって』
恭介「いつまで握っている気だい」
ほむら「おっと、失礼」
彼の手を離す。腕は、力なくベッドの毛布の上に落ちた。
恭介「わざわざ来てくれてありがとう……でも、もう帰ってくれないか」
ほむら「ああ、言われなくてもそうするよ」
恭介「……」
腕が治らないとわかったら、もう用はない。
もう病院の匂いは飽きたし。
ほむら「そうだ、最後にひとつだけ」
恭介「?」
彼の横たわるベッドに歩み寄る。
ほむら「ちちんぷいぷい」
恭介「……!!出てけっ!!」
ほむら「うお」
CDウォークマンを投擲してきやがった。この野郎め。
退散だ。くそ。ちょっとおちゃめなまじないをかけてやっただけじゃないか。
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