過去ログ - スティーブ「…『妹と恋しよっ♪』? ……R18!?」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2012/03/03(土) 23:53:01.29 ID:xiUusN5V0
僕が桐乃ちゃんの立場だったら、僕がいない間にDVDを回収して素知らぬ顔をするに違いない。
けど、桐乃ちゃんは大介さんの刑事の血を結構色濃く継いでいる。
こんなシンプルな罠に引っかかっている可能性は低く見積もった方がいい。

そう考えつつ、僕はドアの上の部分を確かめる。
ビンゴ。
こっそり張っていたセロテープが剥がれている。
気づかれないように、そっと開けよう…。

スティーブ「……」

僕の目の前にいたのは、ベッドに手を突っ込んで捜索中の桐乃ちゃんだった。

スティーブ「……桐乃ちゃん、何をしているの?」

ドキッ! 桐乃「……!! な、なんだっていいでしょ」

よくないよ! ソコはユニフォーム一式と銃火器一式(※)と盾の隠し場所なんだ!!
何? 普通、ベッドの下に隠すのは『三次元のERO-HON』だって?
そんな物は持っていない!
二次元の方は資料として買った書籍一式を入れるカギ付き書庫に保管してはいるけどね。
何で持っているかって? 女性のボディラインを書くときに中々参考になるからだよ。

※:日本国では銃砲刀剣類所持取締法、略して銃刀法によって銃火器は必ずガンロッカーに保管しなければならない。
  ロッカー自体も、中身ごと持ち去られないように置き場所に固定するなどして工夫することが義務付けられている。
  なお、無許可で銃を所持・使用することと、登録された古式銃砲と猟銃以外の銃の所持も禁止されている。
  スティーブは上記三点に全部引っかかっているため、銃刀法違反に該当する。

スティーブ「……自分の部屋を勝手にガサ入れされたら、誰だって嫌なはずだ」

桐乃「どいて」

スティーブ「嫌だ!」

桐乃「どいて!!」

ゴソゴソ スティーブ「桐乃ちゃんが捜しているの、コレでしょ?」

桐乃「ッ!! それ…!」

スティーブ「やっぱり。悪いけど、中身の方は確認させてもらったよ」

僕が持ち主のあぶり出しなんかやった理由、それは単純に返すためだ。
だから、僕が次にすることは一つ。
僕は完全に固まった桐乃ちゃんに、DVDを返した。

桐乃「え!?」

スティーブ「ほら、目的の品は見つかったんだから、出た出た」

スティーブ「いくら一つ屋根の下で生活していても、二十歳を越えた男の部屋に勝手に入っていい理由にはならないからね」

桐乃「…うん」

そうだ、僕はあのDVDの持ち主が気になっただけだ。
ただ持ち主をいじり倒すだけだなんて、シュミットでもやらないような真似をするためじゃない。
……そういえば、桐乃ちゃんとこんなに話したのは、京介君の葬式以来だ。

桐乃「おかしいと思う?」

スティーブ「何が?」

桐乃「あたしが、こんな趣味、してるの…」

スティーブ「仕事の取引先の一人に、高校生ぐらいの人がいる。彼の友達の一人が物凄いオタクなんだ」

スティーブ「色々変なところもあるけど、それは彼の人格が変であって、趣味が変という訳じゃない」

スティーブ「だから、僕は、桐乃ちゃんの趣味は断じてバカにはしない」

桐乃「ほんとに、ほんと?」

スティーブ「当たり前だよ」

僕の答えに満足したのか、桐乃ちゃんは自分の部屋に戻って行った。
『妹と恋しよっ♪』が入った、『星くず☆うぃっちメルル』のDVDケースを後生大事に抱えて。




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