過去ログ - 「木原くン、俺を匿ってくれ」「えっ」
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21:みかんの塩焼き ◆RAvOJuqiYU
2012/03/06(火) 01:01:25.63 ID:cK9SoenAO


「(くっそあのクソガキ…)」

木原くンは24時間営業しているスーパーを探していた。

「(思いっ切りほっぽりだしやがって…)」

そう、木原くンは一方通行に外へ追い出されたのだ。
服の襟を掴まれ、玄関先へ投げられてしまった。
そして吐き出された言葉は、“とりあえずカレーの材料買ってこいよ、じゃねェとドア開けねェからな”だった。

「(…ハヤシライス買いにいってやろうかマジで、いや別にあんま変わんねえけど)」

「おや?そこにいるのは木原数多ですか?」

突如後ろから声が聞こえた。

「…あぁ?」

思考を止めて、声がした方を振り返る。
そこにはゴーグルを付けた中学生程度の無表情の少女が立っていた。

「ミサカは絶対能力進化実験の実験体、妹達の一人個体識別番号06223です」

突然話し掛けられ、聞いてもない事をベラベラ喋られイライラしたのか不機嫌になる。

「でぇ?その大層な実験のモルモットが俺に何の用だ?」

「あなたのマンション近くで被験者一方通行の反応が消えたんですよ、とミサカは早速本題を言います」

その瞬間、木原くンの頭の中で思い当たる節がいくつかあった。

「(そうか、電波をジャミングしたのはモルモットのセンサーを妨害する為、そして匿えってのは実験自体をバックれる為…。)」

「(いーねぇ、あんな糞みてぇな時間かかる実験、一方通行ならバックれても仕方ねぇよなぁ?)」

そんな事を考えながらその質問を受け流す。

「あー?間違って歩いてる時ぶっ殺しちまったかぁ?」

「…本当に知らないんですか?とミサカは確認します」

「つーか、ネットワークに異常が起きて位置情報が曖昧なんじゃねえのか?」

木原くンの迫真の演技。
やれば出来るのである。

「時間を取らせて頂いて申し訳ありません、とミサカは頭を下げます。」

「では――。」

頭下げてねーよ、と脳内で突っ込みながら舌打ちをし、木原くンはまたスーパーを探しに歩いていく。





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