過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」 part2
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152:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/04/26(木) 21:48:36.51 ID:k7xfnbbbo

ためらいを見せずにいいよと言った吹寄に、むしろ上条のほうが少し戸惑ったくらいだった。
でも嬉しかった。信じてくれているのだという実感が、吹寄を好きだという気持ちを強くする。
そして同時に、もっと深いところまで突き進みたいという欲望も。
何度も愛撫した吹寄の体のことだから、触らなくても、分かっているのだ。
きっと吹寄の下着がもう、じっとりと濡れるくらいになっているであろうことくらいは。
どんな風に、そこは熱を帯びているだろう。どんな手触りだろう。
そんなことを考えながら、緊張に乾いた口の中を唾液で潤す。

「制理、可愛いよ」
「本当?」
「本当だって」

にっこりと、吹寄は微笑む。そしてするすると上条が服を脱がせていくのをそっと見守った。
上条には言えないけれど、もっと、触って欲しいと思っていた。
優しい愛撫だけじゃなくて、気持ちいい愛撫も、して欲しい。
手のひらでしっかりと乳房を揉みしだかれたり、乳首を責められたり、そして、
まだ触らせたことのない下半身の付け根にも、触って欲しいと心のどこかで思っていた。
吹寄にだって、好奇心はある。
上条に触られたら、自分はどこまで行くのだろう? どんな気持ちよさを、感じられるのだろう?
大切な、大好きな上条になら、されてもいい。むしろして欲しい。
そんなことを考える自分が、心の片隅のどこかにいるのを、吹寄は薄々気付いていた。

「ねえ、当麻」
「ん?」
「眠くはないんだけど、嫌じゃなかったら、電気を消して欲しい」
「なんで?」
「明るいと落ち着かないし……見られると恥ずかしいのよ」
「俺はじっくり鑑賞したい」
「駄目」
「そっか。わかった」
「えっ?」

あっさりと折れた当麻に、思わず驚いた声を返してしまった。
上条としてはお返しのつもりで言ったのだが、吹寄には予想外だったらしい。

「暗くしたほうが、制理が安心してくれるんだろ?」
「うん……当麻、ありがと」
「なんで?」
「優しいな、って」
「……優しくないこと、すると思うけど」
「うん。でも、当麻はあたしに優しくしてくれるから」

そっと上条が立ち上がった。

「豆電球は、つけてていいか?」
「……それくらいなら、いいよ」

カチカチと、上条が明かりを消していく。
それで部屋の明るさより部屋の外の明るさのほうがわずかに勝った。
見下ろす吹寄の体のラインが、それでむしろ浮かび上がった。
目が慣れるにつれて美しさが見てとれるようになり、上条は吹寄の全てを自分のものにしてしまいたい気持ちに強く駆られた。

「見てないで、さっさとこっちに来なさいよ」
「悪い。寂しかったか?」
「……もう。あんまり素直なのはキャラじゃないんだから、言わせないでよね」

ベッドに座ろうと伸ばした上条の手に、そっと吹寄の手が添えられた。
夜は、これからだ。
二人のどちらもが、その夜に起こる出来事に、思いをはせていた。



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