354:ブラジャーの人[saga]
2012/05/08(火) 00:44:03.17 ID:nayWyfAc0
持ちビルに着けば、入口前のガードレールに尻を乗せてぼんやり空を見上げる土御門。彼は一方通行に気づくと「早く開けろ」という仕草でビルを指さした。
「よぉ。じきに結標と海、…エツァリも来るぞ」
「おォ」
一方通行の後をついて廊下、エレベーターと、土御門はビルの中を進む。
すぐに昨日、御坂美琴も腰を降ろしたソファに座った。それまで二人は無言であった。
土御門は昔のように金髪でサングラスは掛けているものの、アロハシャツではない。紺色のジャケットとジーンズだ。
一方通行は、苦労の末御坂から受け取ったデータを事務所のパソコンに映し出した。先に土御門に見せておいてもいいかと思っての行動で、
それを見越した土御門が背後に寄って来る。一方通行は彼に席を譲って窓際に移動する。外を見降ろすとロングヘアの女が歩いていた。
女は歩道から一方通行を窓越しに確認し、一瞬にして姿を消した。
「なかなか良い部屋じゃない」
パンツルックでヒールを履いた結標淡希が、座標移動を駆使して現れた。
「海原はまだなの?」
「いいや、アイツも丁度来たな」
引き続き窓の外を見降ろしていた一方通行が、結標を一瞥して促す。彼女は一方通行の隣に立ち、同じく下を覗いた。すると、
「おっとと……。こうして結標さんに運んでもらうのは随分と久しぶりですね」
褐色の肌と黒い髪の青年、エツァリが先着三人の中央に立っていた。唐突なテレポートに文句も言わず、穏やかな笑みのままである。
「これで全員揃ったわね。さっさと始めましょ」
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