369:ブラジャーの人[saga]
2012/05/09(水) 02:54:46.00 ID:GavnJBwX0
「ったく。意地汚ねェ野郎だな。結局二個もせしめやがって」
「いいじゃない。その分こっちはサイズの妥協をしたわ」
こんな出費も労力も、すべては一方通行が一方通行たるゆえんである。
学園都市において、彼の価値は無限大だ。どんな研究施設だって彼を欲しがっている。
それによって得られたもの、失ったものは様々だが、彼はもう第一位という肩書をとっくに必要としていない。
格付けなど無くても権力層にある程度の口は出せるし、コネも築いた。持つことで面倒を呼び寄せるくらいなら、いっそ捨ててもいい身分だった。
「俺はいつまで第一位なンだ?」
急に呟いた一方通行に、他三人は顔を見合わせる。その言葉の意味に思い当たり、土御門が、
「仕方ないぜよ。他にいないんだから」
「つっても俺、もォ二十三歳なンだが。学生でもないンだが」
「だーから、仕方ないの。レベル5は学園都市の象徴として絶対存在しなければならない。しかし今の超能力者に代わる人材がいないんだ」
そう。後進が育っていないのも要因だ。一方通行をはじめとした超能力者に並べる者は、今のところいない。
「以前私にも打診があったわ、そういえば。『丁重に』断ったけど」
「仮に今後レベル5になり得る学生が出現したとしても、一方通行さんが引退できるか定かじゃありませんしね」
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