15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/11(日) 23:30:52.26 ID:MXAcA5bf0
目の前の怪物が、どうして未だ人の形をしているのかわからない。
まだ怪物の姿をしてくれた方が救いがあった。
魔王「此方の眼を見て尚、退かないのは称賛に値する、が……」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/11(日) 23:42:52.16 ID:MXAcA5bf0
魔王「勝利とは、奪う事だ。それは腕か、命か、それとも……矜持か。しかしそれは勝利の過程で得る副産物に過ぎない。
――勝者は因果を得る」
魔王「その者がする筈だった運命を消滅させ、奪う」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/11(日) 23:51:02.48 ID:MXAcA5bf0
僧侶「貴女は……ッ!!」
魔王「なぜそう猛る?己がそうだから相手も当然のように同じ事を思っているとでも?」
魔王「無知蒙昧とはこの事よのう。貴君ら人間はいつもそうだ」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:02:43.35 ID:FxnpD0gL0
勇者「……!」
魔王「一見偏った編成だが、非情に合理的だ」
勇者「……何の事だ……」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:14:01.05 ID:FxnpD0gL0
魔王「利他的に見えて、酷く利己的だ。貴君は――」
勇者「やめろッッ!!」
魔王「なぜ隠す?それこそが貴君にとっての、勇者である証だというのに。寧ろ、誇るべき事だ」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:25:58.78 ID:FxnpD0gL0
僧侶「貴方と勇者が似ている……?何をふざけた事を……」
魔王「ならば問うが、貴君らは勇者の何を知っているのだ?」
魔王「勇者に何をしてやれたのだ?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:33:45.32 ID:FxnpD0gL0
魔王「ならば役に立っていたと?膂力で敵わぬ魔物にせめてもの戦力として加えた、『だけ』の貴君らが」
魔王「まあ……『彼奴等』から見れば此方の魔法も似たようなものかもしれんがね」
魔王「だが薄々気づいてはいたのだろう。己等が足手まといでしかない事が」
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:40:59.93 ID:FxnpD0gL0
魔王「此方は魔を統べる者。魔物も、魔界も……そして――魔法も」
魔王「魔法は幽閉された者が運命から逃れるために編み出した、因果を捻じ曲げる不合理な不条理」
魔王「貴君らが使っている魔法はその残り香。到底、人間に扱いきれる代物ではない。だが……」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:45:11.49 ID:FxnpD0gL0
魔王「のう、勇者」
魔王「此方はできる事なら、貴君にはここで死んで欲しくはないと思っている」
魔王「取引をしようじゃないか」
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/12(月) 00:50:23.13 ID:FxnpD0gL0
今日はここまでです。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/03/12(月) 03:12:52.44 ID:n/15W+eno
右目に紋章でおk?
137Res/55.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。