31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/12(月) 23:29:33.22 ID:FxnpD0gL0
勇者「……」
魔王「のう、勇者」
勇者へと歩み寄り、頬を撫で回す。
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2012/03/12(月) 23:41:16.37 ID:FxnpD0gL0
僧侶「どうして魔王の言葉に耳を傾けたのですか!」
魔法使い「お、落ち着いて僧侶ちゃん」
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2012/03/12(月) 23:54:07.05 ID:FxnpD0gL0
勇者の口から、三人にとって最も聞きたくなかった言葉が紡がれた。だが、その言葉に反論する者は誰一人としていなかった。
勇者「それに、魔王は”僕が必要”だと言った。それを材料にすれば、魔物を引き下げる事だけはできるかもしれない」
勇者「それがなんでなのかはわからないけど、世界を滅ぼす気はないみたいだし」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/13(火) 00:02:05.12 ID:gqIGgkZJ0
魔法使い「そんな……!」
僧侶「そんな事、できる訳ないでしょう!」
勇者「君が言った事だよ。”魔王を倒せない勇者に価値はない”」
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2012/03/13(火) 00:10:57.46 ID:gqIGgkZJ0
勇者「決まったよ」
賢者「勇者!」
魔王「して、どうする」
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2012/03/13(火) 00:16:47.21 ID:gqIGgkZJ0
僧侶「貴方には見損ないましたよ……」
魔王「当の本人等が納得していないようだが」
勇者「皆……」
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2012/03/13(火) 00:23:26.00 ID:gqIGgkZJ0
話は終わりだと言うように、魔王は勇者たちに背を向けた。
勇者「……皆には辛い役目を押し付ける。けど、無駄ではなかったよ」スッ
勇者がそう言った瞬間、三人の足元に魔法を構築する陣が浮かび上がる。
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2012/03/13(火) 00:29:46.95 ID:gqIGgkZJ0
魔法使い「私、諦めないから……」
顔を伏せた魔法使いの表情を、勇者は読み取る事はできない。
しか彼女の声色には只ならぬ決意を感じたは確かだった。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/13(火) 00:35:35.26 ID:gqIGgkZJ0
勇者「ごめん……それと――ありがとう」
それでも少しだけ、嬉しかった。
引き止めてくれた事が。自分の身を案じて事が。
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/13(火) 00:41:31.11 ID:gqIGgkZJ0
魔王「別れは済んだか?」
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/13(火) 00:47:45.52 ID:gqIGgkZJ0
勇者「それで、君は僕に何をして欲しいんだい?」
魔王「手助け、と言えば良いか。貴君にしかできない事がある」
魔王「無論、貴君に何の益もない、というのは有り得ぬよ。その幻聴と痛みの理由を教えよう」
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