13:1[saga]
2012/03/13(火) 02:38:28.44 ID:LvNuVMw7o
猿「まずは我々の話を聞いて貰おうか?」
友「え……なに? 猿? デカくねぇ?」
兄「お前は! 先週の週末に妹と遊びに行った動物園の猿か!?」
猿「ご名答」
友「さ、猿ってこんなにデカい生き物だった? 俺、凄く命の危機を感じてます……」
会長「部外者が何の用かな?」
猿「単刀直入に言おう。我々は貴様の妹と交尾がしたい。その一心で進化した猿だ」
兄「やはり進化しているのか。そうでなければ、人語を解せるはずがない」
友「し、進化するの? 動物って進化するの?」
兄「俺の妹と交尾するってんなら、まずは俺を倒してもらおうか?」
猿「もちろんそのつもりだ。だが……貴様と正面からやりあう程、我々は愚かではない」
友「うぉ!?」
兄「友をどうするつもりだ!!」
猿「こいつは人質だ。返して欲しくば裏山へ来い」
シュタッ! シュシュシュシュシュシュ!!
兄「忍者の様な動き……! あの猿……かなりの使い手と見た……」
会長「兄……どうするんだ?」
兄「答えは決まっている。友達を裏切る様な男と添い寝したいか?」
会長「したくない……でも……!!」
嬢「止めても無駄ですよ、生徒会長」
兄「嬢……」
嬢「私たちに出来るのは彼を助ける事だけ。分かってるはずよ」
会長「そう……だな……」
会長は自らの毛髪を一本引き抜いた。
手のひらで黒く艶やかだった髪は色を失い、真っ白に変じた。
会長「これを持って行って欲しい」
兄「……?」
戸惑いながらも受け取ると、それは自ら動き兄の手首に巻き付いた。
会長「お守りだ。私の力の一部を与えてある」
兄「ん。良くわからんがありがとな。これも」
嬢へと球状の装置を掲げ、兄は走り出した。
向かう先は裏山だ。
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