1: ◆hUGk92Nj.I
2012/03/14(水) 03:40:11.85 ID:qcVqyDJAO
勇者達は疲れていた。
あまりにも英雄という存在は堕落していたのだ。
人に、国に、欲望に、道具のように扱われ血で血を洗う日々。
その血にはかつて自分が守ると決めた民達も含まれていた。
勇者達は集い、決した。
「やりたいことをやろう」
導かれて、とか。
血を継いでいる、とか。
みんなの希望のために、とか。
そういう仰々しいものじゃなく。
誰を助けるか、自分達で決めるんだ。
各国の勇者が起こした反乱を堕落した政治や王、兵が適うわけもなく。
一年もかからず全ての国が勇者に降伏した。
そして勇者達は絶対法「勇者の自由化」と共に――新独立国家『勇者』を建国したのだ。
勇者による勇者のための勇者だけの物語。
この物語は、欲望の支配から抜け出した彼等と彼女等の欲望で出来ています。
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2: ◆hUGk92Nj.I[sage]
2012/03/14(水) 03:52:47.54 ID:qcVqyDJAO
赤の月、十の日、晴れ。
我等が国は今日も平和です。
朝から爽やかな気分だったので、先日シニから貰った茶葉を使ってティータイムと洒落込もうとしたところ、国に来訪者が来ました。
3: ◆hUGk92Nj.I[sage]
2012/03/14(水) 04:07:27.86 ID:qcVqyDJAO
「どうぞ、お掛けになってください」
とりあえずの手続きを済ませてから、入国管理局員である私は二人を応接室に通した。
老人「……」
4: ◆hUGk92Nj.I[sage]
2012/03/14(水) 04:17:22.24 ID:qcVqyDJAO
老人「私は――で町長をしている者だ」
素っ気なく対応された、しかも自分は名乗らない。
ミチ「あの、そちらの方は」
5: ◆hUGk92Nj.I[sage]
2012/03/14(水) 04:30:12.36 ID:qcVqyDJAO
ミチ「生け贄ですか」
数十分、ようやく口を割ったチョウチョーさんが話したのは、少々ひどいがよくある話だった。
三年前から魔物が居座り、毎月若い女を生け贄にしろと脅す。
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