過去ログ - 勇者「火と剣とを以て」傭兵剣士「我が命尽きるとも」
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◆ItNEKgTFQ.
[saga]
2012/03/16(金) 17:38:40.47 ID:iEu3KWcM0
――噴き上がり、靄為す砂塵が見える
――その最中に、蠢く無数の影が見える
勇者は、遠くに見えるその様子に顔を顰めながら、遠眼鏡を覗きこみ、
顔に現れた険をより深めた。
遠眼鏡により詳細になった土煙の内側……そこにいたのは、
勇者の予想通り、進軍する、夥しい数の『魔群』であった。
――犬面人体のコボルト
――豚面肥体のオーク
――醜面巨体のトロール
――醜面矮躯のゴブリン
――半人半馬のセントール
多種多様、雑多な人外が群れを為し、その数は大地を覆い、
歩みは地面を揺らし、砂塵を雲の如く舞いあがらせながら、
一団となって前進をする姿は、未だ日中なれど、さながら百鬼夜行であった。
黄色大尉「噂では10万との事ですが」
勇者「……どうやら噂通りのようだな大尉」
追随してきた大尉もまた、彼方に見える魔物の群れを見て、
しかし顔色一つ動かす事無く、冷静に言った。
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