48: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/17(土) 20:35:30.24 ID:ITLhnw4lo
数日後、部活動を終えた日野あかねは一人河川敷の広場でボールを打っていた。
「……」
ここ最近、彼女はバレー部の練習や試合で不振が続いていた。
(おかしいなあ。少し前やったら簡単にアタックとか打てとったのに、今は全然打てへん)
いわゆるスランプである。
入部当初からその運動神経の高さから、メキメキと上達していったあかねだが、
ここ数か月は頭打ちになってしまっていた。
それどころか今まで簡単にできていたプレーすらできなくなってしまっていたのだ。
(体調も悪くない。怪我もしていない。なのに何で)
今まで勝っていると思われていた同級生にもレギュラーを取られてしまう現実。
(どないすればええんやろ……)
途方に暮れた彼女はひたすらボールを打つ。
その時、不意にボールがそれて別の場所に転がってしまった。
「おっと」
ボールを追いかけるあかね。
しかしその先には、
「あ……、あなたは」
「……」
真田北高校の制服を着た男子生徒。真っ白な帽子と肩に乗せた変なぬいぐるみ
みたいな動物が特徴的な相手だった。
「確かあなたは唐沢さん、でしたよね」
204Res/176.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。