89: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/18(日) 21:12:59.85 ID:8VKkmjGKo
その日の午後、学校説明会に行った生徒たちがどんどんと帰ってきた。
「お疲れ諸君、ウチの魅力は十二分に伝えられただろうか」
生徒たちを出迎えた会長が言う。
「問題ないと思います」
メガネの少年、ヒデノリが自信満々に答える。
「確かヒデノリは見滝原中学だったね」
「いやあ、川に突き落とされたりもしたけど、概ね成功しました」
「お疲れ」
次々に完了の報告にくる生徒たちの最後に、副会長と唐沢がいた。
「おや副会長。随分浮かない顔をしているね」
と、会長は声をかける。
「いえ、別に」
「説明会は上手く行ったんだろう?」
「まあ、それは」
「その顔は、女子生徒にでも怖がられて泣かれたのかな」
「何でわかるんですか」
(いや、まあ大体想像はつく)
会長はそう思ったけれど、副会長のためにあえて何も言わないことにする。
「はあ……」
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