過去ログ - インデックス「当方に迎撃の用意あり」
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265:すべての人間は――[saga]
2012/05/20(日) 22:00:07.76 ID:zQfIGP0D0

つかつか、という迷いない足取りが祭壇の踏み板を掻き鳴らす。
ステイルがこちらに歩み寄ってくる。
長身と黒い神父服の陰に隠れて、その大きな手のひらに握られているであろう「贈り物」の正体は確認できなかった。


「よければ、目を瞑ってくれるかな」

「え」

「アクセサリの類なんだが、その……できれば、僕自身の手で君に着けてあげたいんだ」


心臓が、火照った。
火照ったどころか、轟と唸りを上げて燃え盛ったような心地ですらあった。


「え、あ、えぇ? その、私」


いいのだろうか、これは。
彼の申し出を受けてしまうのは、倫理上許される行為なのか。
上条に対する裏切りではないのか。
いやしかし、そもそも上条は自分に対して明確な好意を示してくれたというわけでもないし、


「なにも着けたまま帰ってくれと言ってるわけじゃない。今ここで、手ずから君に贈らせてもらえるなら、それだけで構わないんだ」

「あ……ご、ごめんね」



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