過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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358: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:25:24.21 ID:ZBJljBKH0
「……終わったのね」

戦いの終結。それを実感し、マミは一つ大きく吐息を漏らした。
つい先ほどまでバイドとの激しい戦いを繰り広げていたのだろう、マミの駆るババ・ヤガーは
既に全身に無数の弾痕が刻まれ、その巨大な砲身は中ほどでひしゃげて折れていた。
けれど、それでも生き延びた。生きて、戦いの終わりを迎えることができたのだった。

「やったね、お姉ちゃん」

同じようにボロボロになりながら、ゆまの駆るカロンがババ・ヤガーに近づいてきた。
その後方からも、いくつも無数の光が近づいてきていた。
魔法少女隊の仲間たちは、誰一人欠けることなく生存していた。
誰もが皆例外なくボロボロで、今にも朽ち果ててしまいそうであったけど。
それでも最後まで諦めず、抗い続けた少女達はついに、未来を掴み取ることに成功したのだった。

「本当に、随分と長い戦いだったわね、ゆまちゃん。
 ……流石に疲れちゃったわ。帰ってケーキでも食べたい気分」

「ゆまはイチゴのショートケーキがいいなっ!中にもイチゴが入ってる奴!」

明るく声を掛け合って、静かにくすりと笑いあう。
戦いは終わった。それでも忘れてはいけないことがある。
魔法少女となってしまった少女達。自分達も含めた少女達が辿るであろう未来は、決して明るくは無いということを。

「いつか皆で、またお茶会がしたいわね。……その時は、私達も一緒に」

だからマミの言葉が少し遠いところを見ているようなものになってしまうのも、仕方ないといえば仕方のないことだった。
けれどそれも一瞬。バイドという余りにも大きすぎる脅威を。
魔法少女の宿命を、魔女という末路を乗り越えここまでやってきたのだから。
だからこそマミは、こんなところで諦めるつもりも嘆くつもりも、足踏みをするつもりもなかった。
見据えていたのは、未来。


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