過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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359: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:26:04.18 ID:ZBJljBKH0
随分と時間をかけて集結を果たした魔法少女隊の面々へ向けて、再びマミが語りかけた。

「どうやら私達の知らないところで、バイドとの戦いは既に終わっていたようね。
 それ自体はいいことよ。散っていった仲間たちも喜んでくれると思う。
 ……でも、私達の戦いはまだ終わりじゃない」

その言葉を予期していたもの、そうでないもの。
魔法少女達の反応はまるっきり違う二色の色に分かれた。

「ここで降りるというのならそれでも構わないわ。……でも、言いたくはないけれど
 その場合の未来はあまり明るいものじゃないと思うの。きっと軍は、私達の存在を秘匿
 もしくは抹消しようと思っているはずだから」

それは推測。けれどやはり容易に予想できてしまう未来。
重苦しい沈黙が垂れ込めるなか、マミは更に言葉を続けた。

「これ以上奪わせないための戦いは今日でお終い。これからは、私達が奪われたものを取り戻すために戦うのよ。
 もしかしたらそれはバイドと戦うよりも辛い戦いかもしれない。だから、選択は委ねるわ。
 このまま私と一緒に、とことん運命っていう奴に喧嘩を売ってやるか、それともここで降りるか」

沈黙は、やはり続いた。
マミの言葉は、最悪軍に対して敵対するという意味すらも孕んでいる。
それはすなわち、人間同士で殺し合いをやらなければならないかもしれないということで。
その事実を認識すれば、それは少女達には余りにも重すぎた。

最初に口火を切ったのは、一人の少女。

「私は……取り戻したいです。だって許せないじゃないですか!いきなり何もかも奪われて、魔法少女にさせられて。
 嫌になるほど戦わされて……友達だって仲間だって沢山死んでしまって。
 それなのに、戦いが終われば用済みだなんて。そんなこと、私は絶対に許せませんっ!」

怒りを露わにした、震える声。
その少女は大人しい少女だった。ここまで生き延びた以上、十分したたかな戦士ではあったが
それでも一人の少女としては、やはり大人しく優しい少女だったのだ。
そんな彼女が、こうも怒りを露わにしていることは、魔法少女達にとっては大きな衝撃だった。


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