過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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◆HvWr2kWl99Dz
[saga sage]
2012/05/03(木) 01:29:52.71 ID:ZBJljBKH0
「ごめんね、スゥちゃんだけでもどうにか返してあげたかったんだけど……無理みたいなんだ」
「いいよ。まどかとずっと一緒に居られるんだから。人類はもう救われた。
だったらもう、私はまどかが居てくれればそれだけでいいから」
全エネルギーを放出したグランドフィナーレは、最早暴走する心配すらもない。
後はただ物質としてのグランドフィナーレが、二人の魂が朽ち果てるまで
それこそ永遠にも近い時間を、ただただ二人きりで過ごし続けるしかないのだ。
この宙域の半径数光年にも渡る距離が、最終波動砲によってちりも残さず破壊されている。
グランドフィナーレに衝突するような宙間物質など、向こう数千年は訪れないだろう。
「……まどかはよかったの?私はまどかが居ればいい、でもまどかはきっと、会いたい人がいるんだよね。
家族とか、友達とか。……もう、会えなくなっちゃったんだよね」
それがスゥには少し悲しい。
まどかまで、この永遠の二人ぼっちに巻き込んでしまったことが悲しくも嬉しい。
「ぁ……うん。やっぱり、寂しいし辛いんだろうな。もう誰にも会えないって。
……だから辛くないように、ずっと……側にいてくれないかな、スゥちゃん?」
きゅ、と。柔らかな手がスゥの手に触れた。
その手を握って、掌の中の柔らかさを感じながら。
「絶対に離さない。まどかを一人になんて絶対にしないよ」
「ありがとう……スゥちゃん」
それは、二人で永遠を生きるという誓い。
あるいはそれは婚礼にも似て、その手は柔らかに強く結ばれていた。
けれど、その手は無情にも断ち切られることとなった。
願いという名の刃に、結ばれた手と手は断ち切られて。
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